2019年(令和元年)/2018年の65歳以上人口データから看護師不足をさらに分析してみた~データーサイエンティストが分析してみた~

年齢構成に関わらず看護師って不足しているんですか?

地味に人気なこの分析してみたシリーズwww前回は都道府県毎の人口と看護師数で、この数字から看護師不足の都道府県はどこなのか?という分析をしてみました。ありがたい事にお問い合わせを頂くことが多く、看護師様だけではなく、看護師様の採用担当者や、医療機器メーカーの方々からもお問い合わせ頂きました。いつもありがとうございます!!

想定以上にデータを探すのが大変でしたので、もし偶然にもこのサイトをご覧になった方はご自由にこちらのデータをお使いください。

※1:弊社で著作権を持つつもりも全くないので思いっきり自由に使ってください
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本日の料理するデータは2つです!!多分これが最新だと思われる。。。

総務省統計データ:平成29年(2018年)人口動態データ

日本看護協会:『平成29年 看護関係統計資料集』日本看護協会出版会編集

この辺は医療者の皆様や、看護師の皆様にとっては釈迦に説法的な話になってしまますが、関西エリアを含む東日本は相対的に看護師不足が深刻な状態というのがわかってきましたよね。また需給のバランスを考えるとと、求人数も多くなり条件も良くなる傾向があるというお話をさせていただきました。

詳しくはこちらリンクを張っておきますので、是非復習がてらこちらの講義も読んでください。看護師様の希少性の講義もリンクしておきますね。

2019年/2018年とか最新の各種統計情報から看護師不足を分析してみる~データーサイエンティストのーちー先生が分析してみた~

就業中の病院/訪問看護ステーションの希少性を考えて患者の満足度を上げる~看護師の為のハッピーマーケティング講座~

さて、前回講義が長くなってしまいましたので第二回に分けて講義する事になったのですが、もしも今回も長くなったら第三回もあり得ますwww前回の続きでやりたい事は何かといえば、前回は都道府県毎の10万にあたりに対する看護師数から看護師不足を考えていきましたが、本当にそれでいいのかな?を自問自答してみたわけです。

そうなんです!!医療というのは若年性よりも高齢者の方が必要性としては高いと感じで、それであれば、看護師不足とは本質的に高齢者が多いエリアに看護師がいるかいないかで分析していかないと正しくないのでは??と仮説思考を働かせてみたわけです。

なので今回の講義は「65歳以上の10万人あたりの人口に対する看護師数」で看護師不足を分析してみましょう!!それでは本日のポイントです!!

本日のポイント

1:【ちょっと復習】人口と看護師数をどうやって分析しようかの考え方共有
2:65歳以上10万人人口に対する看護師数から看護師不足を考える
3:改めて都道府県毎の人口構成比率と数を考えてみる。

それでは本日の講義のスタートです!!

1:【ちょっと復習】人口と看護師数をどうやって分析しようかの考え方共有

データ分析するときはいつも、考え方の共有や分析手法の共有からスタートしていますので、前回のほぼ再掲になってしまいますが、どのようにデータを料理するのかをお伝えしていきます

看護師不足は需給バランスの不均衡から起きているのでは??というのが根底の考え方です。つまり「医療が必要な人が1,000名」に対して「看護師が1,000名」いたらこれって看護師不足とは言われないですよね??どうして看護師不足と言われるのか?を考えてみると、「医療が必要な人が1,000名」に対して極端を言えば「看護師が1名」しかいないので看護師不足と言われていると考えます。

そして人口は47都道府県で全く異なるので、看護師数だけ考えてもその都道府県が本当に看護師不足かどうかわからないはずですよね?

つまりどういう事かと言えば「看護師が10万人いる都道府県」は看護師不足かどうかわからないはずです。「看護師が10万人いて、人口が5万人の都道府県」は看護師不足ではないはずです。「看護師が10万人いて、人口が1000万人の都道府県」は看護師不足だと考えることが、いわゆるマーケティングや統計的に考えての需給バランスを考えることが出来ると思います。

相対的という事なので、その相対性の基準値は今回は2つ考えていきましょう!!1つは皆さんも良くやる「平均値」ですね。しかしこれだと差が激しい時に現実との乖離がある数字になる可能性があるので、もう一つは「中央値」も考えながら相対的な看護師不足や看護師充足エリアを考えていきたいと思います。

そして医療が必要な人は誰か?と考えると、これもまた相対的に「高齢者」だと考えます。なので都道府県毎の全人口だけで考えるのではなく、いわゆる高齢者、つまり「65歳以上の人口」に対して「看護師様」が何名いるかを考えていけば、さらに看護師不足に陥っている都道府県が明確になると考えました!!

細々分析もできるのですが、まずは大きな2つの変数からの示唆という事で、あらかじめご了承ください。

2:65歳以上10万人人口に対する看護師数から看護師不足を考える

というわけでまずは、都道府県毎の65歳以上の人口に対して看護師様が何名いるかをみながら、各都道府県ごとの10万人人口に対する看護師数を47都道府県で図にしてみました。まずは下記を見ていていただきながら、色々な示唆を出していきましょう!!

まず図の説明からしていきますね。

図1の説明

平均値:都道府県毎の10万人の人口に対して看護師様は3,743名
中央値:都道府県毎の10万人の人口に対して看護師様は3,950名
※中央値は47都道府県の中で丁度真ん中にある数字の事です
赤棒線:平均値を下回っている都道府県
オレンジ棒線:中央値を下回っている都道府県

まず今回は平均値も中央値も同じような数字になってきましたね。実際に図を見ていくとこれまたなんとわかりやすい感じに・・・

高齢者の人数に対して、圧倒的に人が足りていないのはやはり関西圏を含んだ東のエリアと言えます。そして我が千葉県と埼玉県、これは壊滅的に看護師不足が進んでいると言っていいでしょう。

高齢者に対して看護師が足りていないのですから、自分自身がこの年齢になった時に適切な医療や介護が受けるるのか心配になってしまいますよね。この辺は想定内というのもあるのので、私もこの医療業界や看護業界に貢献したいという思いがあり、今の会社を立ち上げたというのもあります。

一方看護師様が多い都道府県で言えば九州は相対的に多いと言えますし、特に鹿児島に関しては5,663名の看護師様がおり、なんと日本で一番看護師不足とも言っていい都道府県であり、千葉県と比べると、その差なんと約2.2倍・・・なんと恐ろしい事でしょう。

この西高東低ともいえる看護師不足ですがなんでこんなことが起こるんだ??というのが一番気がかりな所ですよね。これは別途データを出すこともできるので今後そのエビデンスも出していきたいと思いますが、どちらかと言えば分母の問題、つまり人口減少社会が進んでしまっている都道府県だと、私が全国行脚していると感じています。

※数字の見方や考え方についてはこちらで講義しておりますので、是非こちらも読んでみてくださいね。

【5分じゃできないw】採用成功の為の統計学/データ分析(基礎編)がっつり教えます!!まずは大前提の数字の見方を教えます~のーち先生の統計学講座~

つまり全国的に見て看護師不足であることには変わりなのですが、一方で中国地方、四国地方、九州地方に関しては、その不測のスピード以上の人口減少が起きていると考えられます。もう少し付け加えるのであれば、高齢化社会から超高齢化社会にすでになってしまっており、今の都道府県の人口フェイズとしては、急激な人口減少となってしまっている為に看護師に対する65歳以上人口が相対的に少ないと考えられます。

せっかくなので人口や人口構成に関しても少し見ていきましょう!!
都道府県毎の人口推移に関してはまた別の機会に講義していきますね!!

3:改めて都道府県毎の人口構成比率と数を考えてみる。

まず人口の構成比率のデータを見てみましょうか!!
うーん、これからだけですと、今現状の数値だけみても高齢化進んでいるなーとしか言いようがないですね。正確に言うならどこもかしこも超高齢社会としか言いようがないですね。

【参考】WHOによる高齢社会の定義

高齢化社会: 高齢化率7 – 14%
高齢社会: 同14 – 21%
超高齢社会: 同21% –

がしかしですよ。この比率だけを見ていくと、看護師不足である東京、神奈川、千葉、埼玉は構成比率としては相対的に高いわけではないのですよね。つまり構成比率で看護師不足を語ろうとするとちょっと難しい。。。という事がわかりましたので、併せて人数のデータも見ていきましょうか。

実数で見ていくと圧倒的な超高齢社会かつ高齢者の人数も圧倒的に多い事がわかりますよね。つまりこの数字が看護師不足に大きな影響を与えているという事がわかります。
※相関係数ってやつですね。

さあ看護師の皆様が働いている都道府県はどうですか?
人口の構成比率として65歳以上の人口は何パーセントあり、何名の高齢者がいますか?自分の周りの県は??自分が看護師として探している病院や訪問看護ステーションの求人がある都道府県はどこですか?

今自分自身が働いている、病院や訪問看護ステーションと、求人のある都道府県の看護師不足の数を「比較」してみると、看護師の希少性もそうですが、今よりも忙しくなるのか中??とかもある程度想像できるかもしれませんね。

とここまで語っていくと、今度は高齢者だけではなく、受け入れることが出来る病床数がどれくらいあるのかが気になりますね。というのも高齢者が沢山いるけど、病院に床がなければ受け入れもできないですし、受け入れが出来ないって事は、看護様の業務量も比較できるのではないかと思ったわけです。

むむむ、そう考えると、全国の病床数のデータはこの間見つけたぞ!!
よし、これはまた次回ですねwww

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