【5分で解決】サプライズがモンスターペイシェントの感謝に変わる!~焼肉屋のミントガムに学ぶ接客の心理学~

看護師/訪問看護師はモンスターペイシェントに困っている。

依然モンスターペイシェントをファンにさせるというコラムを書きましたが、看護師様から同様の悩みを伺う機会が増えました。私が思っている以上に、患者とのコミュニケーションは大変なんだと改めて実感いたしました。※下記にリンク張っておくのでお時間あるときに見てみてください!!

テレビショッピングに学ぶ”人を動かす”のはエビデンスと伝え方!!社会的証明がモンスターペイシェントをファンにさせる!!

以前看護師様や保育士様に接遇の研修をしたことがあるのですが、そこで頂いたとってもコメントが結構印象的だったのでお伝えします。

「看護師って、医療や看護に関しては日々勉強もするし経験はするんですよ。でも喋り方や伝え方なんて正直習った事なんてなかったんですよ。患者がそんな事気にしていると思わなかったので。」

数か月前に九州地方にある精神科の院長とお話をすることが出来たのですが、その院長先生も同様の事をおっしゃっていたのと、看護師に求める技術が変わったとおしゃっておりました。

「病院って今までは勝手に患者がきて、ちょっと横柄な態度だったとしても、他の選択肢がわからなかったから、また来てくれてたんですよ。でもね、今は全然違う。ちょっと調べれば、他の精神科病院やクリニックもすぐにわかるし、ちょっと横柄な態度をとったら色んな所に書き込まれちゃうんだよね。2次被害も実際あるし。だから看護師にも接遇を意識してもらっているんです。これは経営的に重要な事で、患者が来なくなってしまったら病院も潰れる時代になったんだから。」

実際看護師様の採用に関してもあえて一般職経験者を積極的に採用している所も増えてきているのです。例えば販売や営業を経験したことのある看護師様だと、患者を良い意味でお客様と考える事が出来る為、接遇への抵抗ハードルが低いそうです。

病院経営と考えると、現在どんな環境になっているのか少しデータをもとに考えていきましょう。厚生労働省が出しているこちらのデータをご覧ください。

※ 医療施設動態調査(平成 30 年 3 月末概数)

なかなか衝撃的な数字じゃないですか?病床数に関しても、病院やクリニックに関しても圧倒的に右肩下がりなのです。看護師様にはこれはもはや「釈迦に説法」ですが、この動きはまだ続くと想像されます。

つまり病院経営、広義では医療関連施設の経営で考えたときには、患者の獲得というのは重要な変数にもなっており、患者獲得はリピートの為にも、看護師/訪問看護師に求める能力とし新たに「接遇」がググっと増えたと言ってよいでしょう。

特に接遇が必要な相手がモンスターペイシェントとなれば、対応次第では病院や訪問看護ステーションに甚大な2次被害をもたらす可能性もあります。

それでは看護師/訪問看護師はどのように接遇すれば良いのかを、今日はちょっと異なった視点で講義していきたいと思います。誰でもできる簡単な心理学のテクニックになるので、たった3分で解決可能なので楽しみながら読んでください!!それでは本日のポイントです。

本日のポイント

1:焼肉屋のミントガムに学ぶ、お客を喜ばせる接客の方法は?
2:満足度/喜び度23%UP!!患者を喜ばせる3つの行動心理学はこれだ!!
3:患者や利用者、モンスターペイシェントだって喜ばせるコミュニケーションの方法は?

それでは授業のスタートです!!

1:焼肉屋のミントガムに学ぶ、お客を喜ばせる接客の方法は?

焼肉食べて、モリモリお肉食べて!!そうだ!!体力をつけなけなければ!!ニンニクも沢山食べて。さあお会計をしようかな?ってまさにその時です!!

レジの横に目を置いてみたら、ミントのガムがあるじゃないですか。ニンニク臭いしwwwとりあえず数枚、口にほうばろうかしら。こんな経験誰しもあると思います!!

さてこのミントガムですが、実は使い方次第ではお客様の印象を大きく良い印象に返ることができるのです。というのも海外であれば、ウェイターに対してチップを与えることが多いですが、このウェイターに対するチップのが額がこのミントガムの使い方で大きく変わる実験が行われました。

行動科学者のデヴィット・ストローメッツらは食事のちょっとしたお菓子をお客に出すことが、ウェイターの受け取るチップの額にどれだけ影響するかどうかを研究しました。行動グループを3つのパターンに分けて実験しています。

パターン1
・伝票を渡す際にお客様一人につきに1つキャンディーやガムを渡す。

さて、この結果はまずどうなると思いますか?ちょいと考えてみましょう!!

なんとキャンディーやガムを全くもらわなかったお客様に比べて、このウェイターの平均チップ額は、な、な、なんと!!3.3%も多くもらっておりました!!これは素晴らしい!!

それならば!!ガンガンあげてみましょう!!

パターン2
・伝票を渡す際にお客様一人につき2つのキャンディーやガムを渡す。

さてこの結果は何となく想像つきますよね?1つ数円もしないキャンディーやガムを渡しただけなのに、ななな!!なんと!!チップの額は約14.1%も多くなりました!!これ凄くないですか?毎月30万の収入であれば、約34万になるって事ですから、収入としては凄まじい変化ですよね?

これは以前お話しした心理学でいう所の「返報性」の法則ですよね?って気が付いた看護師様!!それはもう、訪問看護求人JOBSのコラムマニアと言ってよいでしょう!!それは心理学マスターです!!表彰状渡せますwwwまさにその通りなんですよ。

何かをされたら、何かを返さなければいけないと行動する。良い事をされれば良い事をして返したいと思う人間の心理になります。

これは心理学に詳しい人だったらもしかしたら予測可能だったかもしれませんね。それならばまだまだいってみましょう!!そうです、ここではさらに実験をしてみました。

パターン3
・伝票を渡す際にお客様一人につき、1つキャンディーやガムを渡す。一度席を離れて、ふと立ち止まり、改めてもう一度席に戻り、「お客様は特別ですよ♪」なんて気の利いた事を伝えながら、全員分のキャンディーやガムを渡す。

つまり結果的には2つ渡したの事変わらないのですが、この時の効果はどうなったのでしょうか?この動作はお客様に対して、「おっ!!私たちってばここのお店に気に入られたね!!」という特別感を演出する事になるのですよね。この結果チップはどうなったと思いますか?これすさまじい結果なんですよね。そうなんです。

なんとチップの額約23%を多くなっていました。凄すぎる。。。お給料が30万の方が、これだけで約37万になるんですよ。。。7万円もアップってヤバいですよね。でもなんでこんなにチップの額が変わるのでしょうか?その疑問を学術的に次の章で考えていきたいと思います。

残業しても残業代さえも私は発生しないのに・・・と比較して頭を抱えている看護師様に朗報です!!
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2:満足度/喜び度23%UP!!患者を喜ばせる3つの行動心理学ポイントはこれだ!!

チップというと日本では文化がないので、想像つかないかもしれませんが、チップを出すという行為がが満足度や喜び度だと考えてみたら、看護師の皆様も患者や利用者に対して応用してみたい!!と思うはずです。この満足度/喜び度をグイグイあげた行動心理学的ポイントは3点です。

満足度をグイグイ上げた行動心理学的ポイント

1:何かを渡すという行動
2:意外性のある渡し方
3:親しみのある渡し方

まずシンプルに、何かを渡すという行為。これが満足度に関わることはデータからもわかります何もしないよりもガムやキャンディーを1つでもあげることが、満足度をグイッと1段上げる事がわかりました。そして次に満足度を上げるポイントになるのが「渡す個数ではなく渡し方」という事になります。

というのもでは2つガムを上げる!!という所だけ見れば、パターン2もパターン3もお客様にとっては2つのガムを貰った事には変わりません。ただ結果だけ見れば10ポイント近くチップの金額が変わることがわかりました。つまり2つただただあげるのではなく、「意外性」がそこにはあったのです。

「1つガムを貰ったぞ!!嬉しいな!!さあ、お会計でもするか!!」と話が終わったと思いきや、なんとなんと意外な事に、さらにもう一つくれるではないか!!

というこのサプライズ感!!これはお客様にとっては予想外だったのですよね。このサプライズはそりゃ嬉しい!!そして「お客様は特別ですよ♪」という親しみやすさ。もう完全にキュンキュンやられてしまってまさに「キュン死」ですよねw

もしも全員のお会計の時に同じことをやっていたり、次も同じことをされたら、「おいおい、どれだけ八方美人やねん。。。」と思ってしまうかもしれませんし、意外性や親しみは感じる事は薄れるかもしれませんが、このような事を倫理的にサービスとして取り入れることは、お客様満足としては非常に重要な点だと考えます。そしてこの辺の考え方が、医療にも必要と考えられてきています。

「うーん。でも飲食店じゃないしな・・・」と思ってしまう看護師様もいると思いますが、病院や訪問看護ステーションでも同様のサービスを行い、患者や利用者の満足度を上げる事は可能だと思います。
時にモンスターペイシェントのように、今この瞬間が勝負の分かれ目!!という時も少なからずあると思います。そんな時はこの技を使ってみるのも良いと思います。

まずは自分自身の看護環境を変えるとう方法ももちろんあります!!お仕事探し中の看護師様がいましたら、こちらにご登録ください。ぴったりの求人が見つかりますよ。

では病院や訪問看護ステーションではどのような事に活かすことが出来そうか考えてみましょう。

3:患者や利用者、モンスターペイシェントだって喜ばせるコミュニケーションの方法は?

ガムやキャンディーをあげるというのは、病状の関係でポップに渡す事は出来ないと思いますが、予想外と親しみやすさであれば対応する事は可能だと思います。

例えば訪問看護師様が訪問看護利用者宅にいってサービス提供を終了し席を立ち帰ろうとしますよね。その際に一度立ち止まり、振り返り、もう一度利用者の側にいって「今日は本当にお疲れさまでした。改めてありがとうございます。」と意外性のある感謝をされるだけでも、患者様としては「おおお、さっきも感謝してくれたのに、こんな帰り際にまで改めて言ってくれるなんて感動!!」というサプライズを貰った印象になりますよね。

病院でもクリニックでも同様の事が言えると思います。例えば採血1つで考えてみても採血終了時に「お疲れさまでした。」と伝えるだけではなく、患者様が、席を立って部屋を出ようかな?としたその時に、「注射苦手な方は大人でも多いのに、凄くスムーズに出来ました。ありがとうございました。」と言われれば、意外性も親しみもサプライズ感もマックス!!また何かあればこの病院に来たい!!とガラリと心境が変わったりするわけです。

医療というのは患者が、医師や看護師に対して「自分の病気やケガに対して対応してくださってありがとうございます!!命を救ってくれてありがとうございます。」という医療者に対する感謝の気持ちが非常に強いのです。そして医療者も少なからず患者のその気持ちは知っています。

つまり逆に言えば、患者や利用者は医師や看護師が自分に対して感謝をしてくれるなんて一切思う事はありません。これはモンスターペイシェントも同様でしょう。どちらかと言えば「いつも上から言いやがって!!」くらいに思っていると考えるほうがいいですね。

なので医療者、つまりここでは看護師様が「感謝」を口にしてくれるだけで、患者や利用者は実は非常に意外性が高くサプライズ感を持ち、親しみを感じることができるのです。素敵な看護師様だなって思ったり、素敵な病院だな、とかこの訪問看護ステーションにお願いして本当によかったと思うわけです。

それが1回だけではなく2回なら、その効果はすさまじいですし、そこにさらに意外性と親しみがあれば、モンスターペイシェントと言えども満足度UPの可能性が非常に高いですよね。

冒頭にお伝えした、看護師様の接遇もこのようなちょっとしたことからも変えることができます!!たった3分もかからずに出来る事なので、是非ぜひ試してみてくださいね。

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