令和2年度診療報酬改定は影響?~医療資源の少ない地域における訪問看護の充実編~

◇医療資源の少ない地域における訪問看護の充実について考えてみる

住み慣れた地域で、住み慣れた自宅で療養しながら生活を継続できることが、訪問看護のサービスを受けている利用者様の希望であることは間違いありません。ただし日本は少子高齢化が進み圧倒的な人口減少が起きてしまっているエリアもあります。

エリアによっては十分な医療を提供しにくいエリアがの場合は、複数の訪問看護ステーションが連携して、24時間大切を確保した場合の対象地域が”特別地域”だけではなく令和2年度の診療報酬改定では”医療資源の少ない地域”にも拡大されました。

令和2年度診療報酬改定による訪問看護の影響を考えてみる~機能強化加算編~

それでは実際に厚生労働省が発表している資料を見てみましょう!!

◇24時間対応体制加算(訪問看護管理療養費)に関して考えてみる

令和2年度の診療報酬改定前と改定後では何が大きく変わったのでしょうか?一番は対象地域が全国40の二次医療圏「医療資源の少ない地域」にも拡大されたところにあると思います。

〇改定前
【算定要件】

特別地域に所在する訪問看護ステーションにおいては、2つの訪問看護ステーションがれんけいすることによって24時間対応体制加算に関わる体制にあたるものとして、地方厚生(支)局長に届出た訪問看護ステーションの看護職員(准看護師を除く)が指定訪問看護を受けようとする者に対して、24時間対応改正加算に関わる体制にあたる旨を説明し、その同意を得た場合に、月1回に限り所定額に加算する事も可能とする。

 

それでは改定後にはどうなったのか見てみましょう。

〇令和2年度改定後
【算定要件】

特別地域又は医療を提供しているが、医療資源の少ない地域に所在する訪問看護ステーションにおいては、2つの訪問看護ステーションがれんけいすることによって24時間対応体制加算に関わる体制にあたるものとして、地方厚生(支)局長に届出た訪問看護ステーションの看護職員(准看護師を除く)が指定訪問看護を受けようとする者に対して、24時間対応改正加算に関わる体制にあたる旨を説明し、その同意を得た場合に、月1回に限り所定額に加算する事も可能とする。

ポイントになるのはまさに”特別地域”と”医療資源の少ない地域”ここがどこのエリアを指すのかでしょうか。スライドでは共に明記がされているので共に見ていきましょう。

◇:特別地域とは?

1:離島振興法第2条第1項の規定により離島振興対策実施地域として指定された離島の地域
2:奄美群島振興開発特別措置法第1条に規定する奄美群島の地域
3:山村振興法第7条第1項の規定により振興山村と指定された山村の地域
4:小笠諸島振興開発特別措置法第4条第1項に規定する小笠原諸島の地域
5:沖縄振興特別措置法第3条第三号に規定する離島の地域に該当する地域
6:過疎地域自立促進特別措置法第2条第1項に規定する過疎地域

以上が特別地域になります。む、む、む、、、難しいですね。特別措置法の中身まで見る必要がありますが、つまりそこに明示されているエリアが特別地域という事になりますので。上記だけではカバーしきれなくなったので”医療資源の少ない地域”というのを記載したのでしょう。それでは医療資源の少ない地域も同様に見ていきましょう!!

◇:医療資源の少ない地域とは?

1:40の二次医療圏
2:離島振興法第2条第1項の規定により離島振興対策実施地域として指定された離島の地域
3:奄美群島振興開発特別措置法第1条に規定する奄美群島の地域
4:小笠諸島振興開発特別措置法第4条第1項に規定する小笠原諸島の地域
5:沖縄振興特別措置法第3条第三号に規定する離島の地域に該当する地域

このエリアであれば24時間対応改正加算がとれるという事になりますね。では24時間対応体制加算を実際に見てみましょう。

◇24時間対応体制加算 6,400円/月

利用者又はその家族などから、営業時間外でも電話などにより看護に関する意見を求められた場合、常時対応できる体制にあるものとして、地方厚生(支)局支局長に届出て受理されている事が必要になるようです。

訪問看護ステーションの保健師、看護師が利用者に当該体制について説明し、同意を得た場合に月1回に限り加算できます。

この24時間対応体制加算に限らずですが、診療報酬というのは細かく明記されていて同じ医療を提供するでも知っていると知らないでは大きな経営的なインパクトを残してしまうと改めて感じることが出来ました。

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