孤独死を救う訪問看護の魅力

訪問看護のコミュニケーションが孤独死を救う

最近「セルフネグレクト(自己放任)」という言葉を教えていただきました。その名の通りになってしまうのですが、すごく簡単に言えば、家を「ゴミ屋敷」の状態にしてしまうほど無頓着になってしまっている人のことを言うそうです。通常の生活を維持するための欲求がなくなってしまい、自己の安全を損なう状態になることです。
結果的に人とのコミュニケーションを遮断してしまい、孤独死に陥ることが増えてきているそうです。

このような話になると切り離せないのが高齢者です。しかし、私がお話しした訪問看護師曰く、もっと危険なのはむしろ65歳未満の孤独死とのことでした。
「地域包括の力もあり、65歳以上に関しては介護保険もあるので、民生委員の方などがコミュニケーションをとろうとするのですが、65歳未満の方に関してはその手段さえもないんですよね。」

確かに最近では、「引きこもり」という言葉が世の中にあふれてきました。僕が大学生の時はあまりこの言葉自体使われていなかったように思います。まあ20年くらい前の話ですが……
しかし、今やこの引きこもりは内閣府の発表ですと「70万人」と言われ、予備軍は150万人とも言われております。それは、セルフネグレクト予備軍とも考えられます。

人との接点を考えるときに、訪問看護って本当に重要な役割なんだと強くおっしゃっていました。
「難しいことが多いのは間違いないし、確かに一人でやらなければいけないことも多い。でも実は“訪問する”という行為だけでも、とても大切なことだと知ってもらいたいし、サポートもあるから、心配しないで訪問看護の世界に興味を持ってもらいたい」とおっしゃっていました。

訪問看護の求人を探すときに、確かに教育や処遇を考えるのも大切だと思います。そこから「自分にできるのかな?」と悩んでしまうのも事実でしょう。
でももし興味があるけど、踏み出せないのであれば、ぜひ協力させてください。
一緒に訪問看護ステーションに行って、話を聞いてみる。これもまた大切な一歩になります。出来ないことを考えるよりも、出来るようになる自分を楽しみにして。
そして「訪問する」大切さ。まずはこれだけ意識してもらえれば、訪問看護師不足も軽減するかもしれませんね。

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