訪問看護サービスと衛生管理

あなたの訪問看護ステーションでは、訪問先での手洗いどうしていますか?

医療行為前後での手洗いは基本中の基本ですよね。
訪問看護をしていると、手洗い場は訪問先の家で行わなければなりません。訪問先によっては、不衛生な環境だったり、手洗いを行いにくい環境ということがあります。筆者も、手洗いの為に流し場へ行くと、数日前から洗っていないだろうお皿が山積みになって、三角コーナーにはコバエがブンブン飛んでいた環境もありました……。
そのお宅の利用者さんは褥瘡処置が必要だったため、そのような場でも手洗いは行いましたが、その家庭によってやはり環境は違います。
また、とある研修で他のステーションの見学へ行ったときのことですが、同行した看護師は訪問前後で手洗いをまったくしていなかったのです。そして、次の訪問先でも手洗いをせずケアをして帰社。その頃私はまだ訪問看護を始めたばかりで、同行訪問した看護師も年配だったことから、なぜ手洗いをしなかったのか質問できなかったことが、今となっては後悔しています。
手洗いをしない手には約100万個のバイキンが存在します。流水のみだと約1万個、ハンドソープでパパっと洗いだと約100個、ハンドソープでしっかり洗いだと約数個というデータがあります。
そう考えると、処置をした後の看護師の手はこれ以上のバイキンが存在していたことになるのです。振り返ると恐ろしいですね……。
また、別の訪問看護ステーションの同行訪問に伺った際に、手洗いはしているのですが、同じハンドタオルを使いまわして手を拭いていたのです。これもタオルの中でバイキンが繁殖しているため不衛生です。せっかく手洗いしたキレイな手にバイキンを付けているようなものですから。
訪問先で手洗いする場の環境は違っても、手洗いは統一して行うべきだと思います。手洗いは利用者さんへの感染を予防することや、自分や家族を守る為にも大事な行為です。
筆者は訪問看護師をしている際に、訪問七つ道具の一つにマイハンドソープ(泡タイプ)と除菌ジェル、ペーパータオルが含まれていました。かさばるけど、これは大事な事と思って持参していましたね。
訪問看護は、どんな環境や事情であっても手洗いを怠ってはいけません。
もう一度ステーション内で手洗いの実態について、話し合ってみてはどうでしょうか?

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