あなたのコミュニケーションを見直しましょう

聞き上手になることもサービスの質になる

訪問看護を行っていると、利用者さんとのコミュニケーションが最も大事になります。会話からその人が何を不自由としているのか把握して、さらに家の中の環境や身体状態、家族の介護状態などもみてアセスメントをするからです。
しっかりコミュニケーションが出来ていないと、例えばこんなことがあります。
そろそろ訪問看護を卒業してもよい身体状態になった利用者さん。訪問看護の指示書の期間も切れる時期になったので、その日を持って訪問看護を終了しようと利用者さんと主治医と担当の訪問看護師で話し合い決めていました。しかし、利用者さんは別の看護師に、「看護師が来てくれなくなると大変だからもう少し訪問看護を利用したい」と話すようになったのです。それを鵜呑みにした看護師は担当看護師に相談するのですが、結局はその利用者さんも「え!?そんなこと言ったっけ?」という状態。予定通り、訪問看護を卒業することができました。利用者さんは訪問看護師が終了となる事に対して前向きに捉えつつも、不安が残っている状態だったのです。ただ話を聞いて対応するのでは、看護師とは言えませんね。しっかり考えて、その利用さんの言動の裏側だったり、心理面もアセスメントをしなければなりません。
それらを見抜くためには、やはりコミュニテーション能力が必要となります。
訴えたいという利用者さんのお話をどんどん引き出すのも、看護師の腕の見せ所なのです。その為には“相づち”が重要とされます。あなたは癖で「本当ですか?」という相づちをしていませんか?他には、「はいはいはい」「なるほど」「確かに」など。
これらの相づちって、意外と使いやすくて使っているケースが多いのです。
筆者は「本当ですか」という相づちを使った際に「別に嘘を言っているわけじゃないのだよ」と怒られたことがあります。「はいはいはい」は軽い相づちに感じますよね。訪問看護師に相談する事は生命に関することも多いので、軽々しい印象を与えてしまうかもしれません。「なるほど」や「確かに」という相づちも、まだ在宅での方向性などが定まっていないときなどにこのような返答をすると「あの時看護師さんは同意してくれたじゃん」と言われてしまい、信用を損ねてしまう恐れがあるのです。
コミュニケーションはケアの基本です。大半の人は、このような相づちをされても気にしないと思いますが、気にする人はものすごく執着します。口癖なども、すぐに直せるわけではないので、会話するときの相づちも気にかけてみることをお勧めします。

その他のおすすめ記事