機長症候群は管理職の評価を下げる~チーム医療で気を付けるべ優秀な管理職の心構え~看護師の為のハッピー心理学~

優秀な管理職だってたまにゃ間違った意思決定をしてしまうのです

優秀な管理職。なんと魅力的な響きwww
自他ともに認める優秀な管理職。知識もあって、経験もあって、周りからキラキラと思われ、圧倒的に優秀だと思われる管理職。そうなんです、「優秀な管理職」と周りからそ思われれば、思われるほど実は飛び切り危険をはらんでいるのです。

管理職というのは、組織の舵をきることからよく機長に例えられることがあります。船や飛行機のように、リーダー(管理職)のかじ取り次第で、船や飛行機は右にも左にも、前にも後ろにも、そして時としてドボーンと転覆も。。。つまり管理職の意思決定というのはそれほどに大切だという事なんです。

しかしそんな管理職でも間違えはありますが、この間違いを極力減らしたいと思いませんか?まずは管理職の間違いがなぜ起きてしまうのか?という話を実例で説明していきたいと思います!!

講義をする前に、本当にあった話をしてみましょう。以下のやり取りは1982年にフロリダ航空90便がワシントンDC近郊で氷の張ったポットマック側に墜落してしまうボイスレコーダーの内容になります。

副操縦士:待機時間が長引き結構立ちましたから、もう一度翼の凍結具合を調べてみましょう!!
機長:もうすぐ離陸だ。
副操縦士:(離陸体制に入り、ダッシュボードの計器を指さして)機長、これやっぱりおかしいですよね?あ、まずい。。。
機長:いや、大丈夫だ・・・・
副操縦士:ええ。多分大丈夫でしょう。
※強引に高度を上げようとして、飛行機が大きな音を発する
副操縦士:機長、墜落してしまう!!
機長:わかってる!!
(爆発音)

上記のような悲しい事故が実際に起こってしまったのですよね。Googleなどで調べていただければこちらの詳細も出てくると思います。

さてこれは何が問題だったのでしょうか?機長が意思決定をし、そしてそれを従順に従った副操縦士の話です。そうです、何が思いっきり間違っていたかと言えば。。。

ここでは機長、つまり権力者に関して、「なんか間違っている気がする。」と思いながらも盲従してしまったという事なんです。

機長が言ってるんだから正しいだろう!!」と思い込んでしまった事が間違いなのです。看護の現場でもチーム医療であれば十分に可能性がある話です。

管理職者は自分の発言が想定以上に影響を与えることを理解しなければいけませんし、それ以上にが鼻ビヨーンと伸びるような天狗になってはいけないのですよ。過去にコラムで「部下に相談をすべき2つの理由」という記事を書いたのでこちらも是非読んでみてください。

【10分で解決】部下への相談が管理職の意思決定を正しく導く2つの理由~女性中間管理職の問題解決の悩みを行動心理学が解決します~

なぜこのような事が起きてしまうのか?そしてそれを防ぐ為には?を本日は講義していきたいと思います!!管理職はどうあるべきかという視点で話していきたいと思います。

本日のポイント

1:すぐそこにある機長症候群の罠
2:チーム医療で気を付けるべき管理職の心構え

それでは授業のスタートです。

1:すぐそこにある機長症候群の罠

看護師/訪問看護師様の役職や管理職の悩みにも関わってくる、機長症候群ってなんだろう??ここから話をしていきましょう!

機長症候群とは、管理職のように地位や専門性が非常に高く、周囲に影響を与えていることを、管理職自身が見誤り、間違っている意思決定にも関わらず、職位が故に周りが盲目的に服従してしまう事を意味します。

先にお話ししたフロリダ航空の例で言っても「機長の言う事は絶対に間違いない!!」という妄信的な所から惨事が起きてしまいまっていますよね?

こうして文章としてみたり、結果としてだけをみていけば「私だったらしっかりと誤りを伝えられた!!」と思いますが、実際にその場にいると、なかなかそんなことは言えないものなのですよね。。。

どうですか?看護師/訪問看護師の皆様ちょっと想像してみてください。

例えばオペの時に医師に何かを強く言われても、「○○ドクター!!それ間違ってますよ!!」って言えますか?正直それはなかなか言えないですよね?

同様に最近はやりのワードで言えば「パワハラ」もこれと同義ですよね?

同僚が上司から可愛がりという名の露骨ないじめがあったとしても、「〇〇さん!!それは間違ってますよ!教育じゃなくてただのいじめじゃないですか!!」とはなかなか言えないのも機長症候群と同じベクトルですよね。

管理職が言っているのだから、「悪いのは管理職ではなくていじめられている方だ!!」と不思議な論理が働いてしまうのですよ。

もしもこんな職場で働いているのであれば、さっさと転職先を見つけてしまいましょう!!世の中にはたくさん求人がありますし、自分が熱量高く働ける環境が必ずありますから!!

医療現場で怒る機長症候群では、まさに海外の病院でこんな研究がありました。次の章で講義していきましょう!!

看護師/訪問看護師様も、もしも自分が同様の事を医師に言われたらどうするか?を考えながら読んでみるとより実感が湧くと思いますよ。

2:チーム医療で気を付けるべき管理職の心構え

有資格者である看護師がチーム医療内で「トップ」である担当医が絡んでくると、患者に対するプロとしての責任を破棄してしまうという研究結果が出ておりました。

釈迦に説法になってしまい申し訳ありません。チーム医療となると、一人の患者に複数のメディカルスタッフ(医療専門職)が連携して治療やケアに当たりますよね?その際担当医がそのチームの意思決定者になるときが多いと思います。

心理学の研究者であるチャールズ・ホフリングは病院で機長症候群の研究をしました。
どのような実験をしたのかと言えば、22のナースステーションに電話をして自分自身がその病院の医師だと告げます。そして特定の患者に対して「アストロゲン薬剤」を20ミリグラム投与するように看護師様に指示するのです。

実はこの薬剤はなんと。。。病院では使用が未許可であったそうです。そして20ミリグラムという処方は通常の1日投与分の2倍にも匹敵する量でした。

私はこの辺はわからないのですが看護師/訪問看護師様だったらどのように感じるのでしょうか?もしも自分が指示されたらと想像してみてください。

さあどれくらいの看護師様がこの「偽医師」からの指示を行ったと思いますか?

答えは世にも恐ろしいものでいた。。。
なんと95%のケースで、看護師はただちに薬品戸棚からこの薬を取り出して病室に向かおうとしたのです。これは凄い結果ですよね。。。。

この結果を踏まえて、研究者たちは下記のような結論に至りました。

「スタッフがそろっている医療チームでは「知的専門家集団(医師、看護師、薬剤師、等)が最善の判断をするために、共同して働いていると思われがちですが、良く調べてみると役割を果たしているのはその中の一人が指示をしているだけだった。」

確かに先の実験で見ても、看護師は自分自身でも豊富な経験もあれば知識も持っていると思います。がしかし、偽医師の指示を聞いてしまいましたよね。このような状況になってしまう事も理解できます。

つまり意思は権限があると同時に「権力者」でもあるので、究極的には指示に従う事のないスタッフ(看護師や薬剤師やケアマネ等)を罰する権限も握っているわけです。看護部長だけではなく、看護主任や看護師長だって、訪問看護なら室長だって管理職と言われる人は「権力者」であり、絶対的な権限があると思われてしまうものなのです。

しかも医師は他のスタッフよりも高度な医療経験や知識を持っている可能性が高いため、周りにいるメンバーは自ずと医師の専門家としての立場を妄信的に尊重する可能性が高いのです。

つまりなんですよ!!管理職者が絶対に忘れてはいけない事があります。

管理職者というのは自分が権力者であるという事を絶対に忘れてはいけないのです。

もしも管理職者であるリーダーがチームメンバーからの意見を聞くことを怠り、メンバーがリーダーに意見する事が出来ない環境になれば、最悪の悪循環が起きます。

そして意思決定に支障をきたしてしまい、選択を間違えてしまい結果的に病院や訪問看護ステーションの経営を悪化させる可能性も少なくありません。
看護師長も、看護主任も、看護部長も、室長も。時にスポーツの監督や組織の管理職も全く同じことです。

豊富な知識やイノベーティブな意見を歓迎するような強力に基づくリーダーシップこそが、組織を好循環させるカギとなります。

そうです謙虚なリーダーになりましょう。自分自身が管理する立場であれば、鏡の前でいつでもこの「うむぼれ」を戒めるようにしてくださいね。

逆に「意見が言えない」という環境であれば、それは転職する事をお勧めします。言いにくい環境もあるでしょう。でもその雰囲気を作る事ができない管理職であれば、今後も同じ状況になり、管理職者のかじ取りが上手くできていない可能性が高いのです。

つまりここで言う所の機長症候群である可能性が高いので、そこに自分の大切な人生をささげるよりも、自分らしくいられる環境で看護をすることが本当の意味で病院の為、訪問看護ステーションの為になりますよ。

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