子供をダメにする小児看護師の嘘ってどんな嘘?~看護師の為の心理学講座~

◇:小児看護師が子供たちを思ってついた優しい嘘はどんな影響を与えるのか?

小児科と言えば看護師からも人気の診療科であり、訪問看護ステーションでも小児訪問看護で子供たちと接する機会が増えてきています。そんな小児看護師が訪問看護ステーションや病院で働いていれば、子供達に対して嘘をついてしまう事もあるでしょう。もちろん小児看護師が子供たちを思って言った、いわば優しい嘘と言えますね。

しかし良かれと思って伝えた優しい嘘であっても、人が聞いたら「それは絶対に嘘でしょ!!」と笑ってしまうような嘘であっても、子供たちの感情にネガティブな影響を与えてしまうという実験結果があります。

嘘が子供たちにどのような影響を与えてしまうかと言えば、恥や罪の環境に襲われてしまい、ネガティブな感情に苛まれる可能性が高くなるうえに、自己中心的で他人を攻撃してしまったり、他人を操ろうとしてしまう事がわかってきています

訪問看護や病院で小児対応をしている時、悪気なくどうしても優しい嘘をついてしまうような状況もあると思います。それでは小児看護師が訪問看護ステーションや病院で子供たちと接している時に、どのように対応するのが良いのか?を今日は解説していきましょう!!嘘が子供たちの心の成長に与える影響に関して、たっぷりお伝えしてきましょう!!

◇:「ちゃんと薬を飲まないと鬼が来るよ!!」と何気ない優しい嘘、些細な嘘が子供の性格を歪ませます

小児看護師が訪問看護ステーションや病院で働いていれば、子供たちが「言う事を聞かない事」が沢山あるでしょう。そんな時に「そんな事をしたら、鬼が来るよ!!」とか究極的には「ちゃんと言う事聞かないと、もっと病気がひどくなるよ。」と悪気なく伝えてしまう事があると思います。

「なかな言う事を聞いてくれないので、ちょっと大げさに言わないと!これくらいなら嘘じゃないし!」と大人や知識のある医療者であれば感じるかもしれませんが、子供たちはほんの些細な嘘でも、その嘘の矛盾を言語化できなかったとしても心理的な矛盾を感じ、学校の先生や両親は「嘘ついちゃだめだよ!!」とか「正直で良い子になるんだよ!!」って言ってるのに、看護師さんは嘘ついているじゃん!!という気持ちになってしまうのです。

つまり子供たちからしてみれば「大人である看護師が嘘ついてるから、子供も嘘ついてもいいんだ!」と子供が嘘をつきやすくなってしまったり、恥や罪の意識を感じやすくなったり、様々なネガティブな感情に苛まれ、他人に対して攻撃的だったり、自己中心的になってしまう事が起きるのです。

小児看護師の優しい嘘は本当に些細な事でも、このような危険性があると考えられます。今回の実験結果は南洋理工大学等の研究になります。10代後半の若者約400名集めて、子供の時に親からどのような嘘をつかれたのか?を調べた実験になります。

看護師や大人が「嘘」と聞けば、ちょっとした笑いを取る為の嘘や、それこそ詐欺に直結するような嘘を想像します。嘘とは言っても良い優しい嘘、言ってはいけない罪な嘘があるように感じますが、ネガティブな感情を育ててしまう嘘とは本当に些細な嘘でした。大人であれば理解できることも、子供ではまだ笑えない嘘だという事なのです。

例えば親が子供に悪気なく伝えてしまう嘘と言えば、「そんな事したら、鬼がくるからね!鬼に怒ってもらうよ!」とか、「いう事を聞かないと、おまわりさんに連れていかれちゃうよ!」、「良い子にしていないと置いていっちゃうからね!!」等々と誰しも一度は聞いたことのあるフレーズになるでしょう。実際に鬼が来ることも、おまわりさんが来ることもなく、ましてや子供たちを置いていくこともないでしょう。

子供たちをきちんとしつけなければいけない!!という気持ちから、このような些細な優しい嘘をつく事は少なくないでしょう。しかしこの結果子供たちは、「子供達自信も嘘をつく確率」が増えてしまい、ネガティブな感情が出やすくなるために、新しい事に挑戦する事もできなくなる可能性が高くなる事がわかりました。

今回の実験では親の嘘にフォーカスをしましたが、子供たちのと接する時間が多い小児看護師の嘘も同様の影響を与えてしまう可能性があるのです。こんな些細な嘘や矛盾でも子供たちの性格が歪んでしまうのですね。つまり子供たちは言語化できなかったとしても、小児看護師や親が思っている以上に子供たちの理解力は感覚的に鋭いのです!!

◇:子供たちのいう事を聞かせるための嘘は、子供に矛盾を感じさせます

小児看護師が訪問看護ステーションや病院で働いている時に、些細な嘘をついてしまうのはどのような時でしょうか?おそらく子供たちが「言う事を聞かない時」に「お巡りさんが来るよ!!」とか「鬼が来るよ!!」と悪気なく嘘を言ってしまいませんか?

一見するとこれらの嘘は、子供たちが手っ取り早くいう事を聞いてくれそうですし、時間の節約にもなるし、子供たちに医療的な正しい理由を説明しても理解してくれないと感じ、嘘に頼ってお茶を濁すような事を言ってしまうでしょう。

しかし親であれ小児看護師であれ「正直でいないとダメだよ!!」とか「嘘をついたらダメだと!!」という話を子供たちにする時があるでしょう。それにも関わらず、子供に対して、些細な噓をつく事は、子供に対して矛盾したメッセージとなってしまうのです。

看護師さんもお母さんもあんなに「嘘はダメだよ!!」って言ってるのに、どうして自分の大好きな看護師やお母さんは嘘をつくんだろう?という気持ちになってしまうのです。この矛盾が子供の人間に対する信頼感を傷つけてしまい、子供の不誠実が加速してしまうという事なのです。

つまり、子供たちに小児看護師や親が嘘をつく事により、子供は「嘘ってついてもいいの?ついたらダメなの?」と心理的な板挟み状態になり、そのせいで人間としての成長のプロセスが歪んでしまうという事が推測されているのです。

研究チームによると、この些細な嘘をついてしまうデメリットに注目をして、嘘をつかなくても済むような方法を考える必要がある!!と提言しておりました。それでは言う事を聞かない子供がいたときにはどのようなアプローチが推奨されているのでしょうか?

◇:小児看護師は子供たちの感情を認めてあげて、正しい情報を伝えましょう!

それでは小児看護師が訪問看護ステーションや病院で子供たちに嘘をつかずに、言う事を聞いてもらうためにはどうすればいいのでしょうか?今回の研究結果で推奨されている方法としては、子供の感情を素直に認めてあげる事が良いと言われています。

例えば「お薬をちゃんと飲んで!!」とか「リハビリをちゃんとしようね!」と伝えても言う事を聞いてくれない子供もいるでしょう。まずはその「薬を飲みたくない/リハビリをしたくない!」という子供たちの気持ちを否定するのではなく、「確かに嫌だよね。」と看護師が子供たちの気持ちを認めてあげましょう。

そして「薬を飲まないと、おまわりさんが来ちゃうよ!!」等の些細な嘘をついたり誤魔化したりするのではなく、「薬を飲まないと、病気が治るのが遅くなったり、もっと悪くなっちゃうんだよ。」とか「リハビリをして〇〇が出来るようにならないと、学校で友達と遊べなくなっちゃうよ。」ともしかしたら医療的な話なので理解してくれないかな?と予測できたとしても、子供たちに対して正しい正確な情報を伝える事が大切だと言われています。

お菓子を買って欲しいと駄々をこねている子供も同様です。100円のお菓子でも「お金がないから買えないよ!!」と些細な嘘をつくよりも、子供が「お菓子が欲しい/食べたい!」という子供たちの感情を認めてあげて、「お菓子ばっかり買っていたら、虫歯になっちゃうよ。ちゃんとお野菜も食べないとダメだよ。」とか「この間お菓子買ったでしょ?健康の為にも毎月お菓子は〇個までにしようね。」と正しい情報を伝える方が、子供たちの納得感が高いのです。

例え小児看護師や保護者がその時に伝えた情報を子供たちが理解できなかったとしても、問題はありません。理解できなかったとしても正しい情報をちゃんと伝えてくれたんだ!!と子供たちが感じる事が出来れば、子供が成長した時に保育士や親の言葉を思い出して、看護師さんは嘘をつかずに本当の事を言ってくれたんだ☆彡と感じる事が出来るようになるのです。

◇:「看護師さん、何でですか?」と子供が聞いてきたときは、子供の好奇心が湧き出ている時です

他にも推奨されている方法としては、一緒に問題解決に取り組んだり、自分で調べる方法を教えてあげる事も良いと言われています。例えば先ほどの「薬を飲んでくれない子供」の話をすれば「どうして薬を飲まないといけないと思う?」と、子供たちにクイズや”なぞなぞ”のように問題提起をしてあげるのもまた良い方法と言えます。

「わからないです!看護師さん、なんでなの?」と子供達が聞いてくるタイミングは、好奇心が湧き出ている状態とも言えます。その時に「じゃあこの本読んでみたら、答えがわかるかもよ?」とか「じゃあ、看護師さんがヒントをあげるね!」と解決に向けた方向性を伝えてあげれば、自然と自分自身で調べる癖がつく可能性も高いのです。

電車に興味を持つ子供も多いでしょう。あれ??字読めたっけ?と思うような年齢の子供でも、なぜか沢山の電車の名前を知っていて、あっという間に看護師よりも親よりも、多くの知識がついている子供たちを見た経験があるでしょう。それほどまでに子供の好奇心というのは大きなものなのです。

子供たちは純粋に看護師や親が答えるのに困ってしまうような質問を沢山してきます。その最たる例で言えば「どうして赤ちゃんってできるの?」というのは、答えに困ってしまう質問でしょう。

しかし今回の実験では嘘をつく事がいけないという事がわかっているので、子供たちが成長して後から考えたときに、「なるほどな!!」と思える伝え方をする事が大切だという事になります。

つまり小児看護師も回答に困ってしまうような疑問の答えの伝え方を勉強しする事もまた、大切な事であり小児看護師としての成長と言えるのです。是非実践してみて下さい。

でも今働いている訪問看護ステーションや病院は、残業が多くて子供たちに向けた伝え方を勉強する時間がないので成長を感じる事が出来ないのですよ…と感じる看護師も少なくありません。成長というのは働くうえで、看護師のモチベーションになるのです。

つまり成長を実感する事ができない職場というのは、将来の不安や悩みを感じてしまう可能性が高いと言えます。看護師として成長したい!!という気持ちがあれば、研修が多い訪問看護ステーションや病院もあれば、勉強する時間が取りやすい訪問看護ステーションや病院も沢山あるので、他の環境や求人を見てみる事もまた大切な事と言えます。

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