利用者の事を完璧に記憶する方法~記憶アスリートに学ぶ超記憶術~

◇:看護師にも記憶力は必要なのです

訪問看護ステーションで働いていれば、利用者とのコミュニケーションをとり、利用者の事を忘れないように記憶しなければいけないことが沢山あるでしょう。もちろん実際に訪問看護をしている看護師様が数か月も訪問をしていれば、「この間話していたアレですね!!」なんてコミュニケーションもとれますが、利用者が「先週言った事を覚えてくれていたんだ!!」と感じればより、関係性も良くなるでしょう!!

「最近は暗記もしてないから、記憶には自信がありません…」と記憶力に不安を覚える看護師もいるでしょう。もしもこれから訪問看護をやるなら記憶力も必要なの!?と心配する必要はありません。今回の講義は超記憶術です!!最新の研究をもとにしながら、記憶力を6週間で劇的に改善する方法をお伝えしていきます!!

看護学生も国家試験や学校のテストで「記憶力が良くなったらな~」と思った事もあるでしょう。訪問看護ステーションや病院で働いている看護師も「患者の事を覚えるのが苦手で…」と思う人もいるでしょう!!これらは6週間のトレーニングで改善する事ができるのです☆彡それではさっそく講義のスタートです!!

◇:最新の研究では脳の機能は、何歳からでも鍛えられると言われています

「年を取ると記憶力が悪くなって…」と看護師に限らず誰しも一度は聞いたことのあるセリフでしょう(笑)脳の機能や記憶力というのは年齢と共に衰退していくというのが、一般的に考えられていたことだと思います。

しかし、最近の研究では大人になっても、何歳からでもトレーニングを積むことによって脳の機能は高める事が出来ると言われているのです。

でも実際に看護師として訪問看護ステーションや病院で何年も何十年も働いていると、「記憶力がわるくなったな…」と感じてしまう事もあると思います。つまりこの研究を正とするのであれば、大人になればなるほど、記憶をする機会でが減っている(トレーニングをしていない)為に記憶力が悪くなっているだけど、トレーニングをすれば若い時以上の記憶力が手に入るのです!

様々な記憶力に関しする研究が進んでいるのですが、特に興味深い研究があるのです!!世界記憶力選手権という、なんとも一般人から聞いたら世にも恐ろしい記憶力を競う大会があるのです(笑)この大会でTOPレベルになるような記憶力の達人も、一般人も脳のトレーニングを積むことによって、記憶力アスリートと遜色のないレベルにまで持っていけるということがわかりました。記憶力は遺伝的な要素が大きいと思っていた看護師/理学療法士には超朗報ですよね。

また訪問看護ステーションや病院で高齢の患者を看ているのであれば、トレーニングをすることで記憶力の改善や脳の活性化につながるかもしれませんよね。ここのエビデンスとなる研究があればまたお伝えさせていただきます。

ずばり結論を伝えるであれば、記憶力も筋トレと同じようにトレーニングすれば成果が出ると言われています。だいたい1日30分を6週間する事でこの記憶力アスリートと言える記憶力の達人たちを近いレベルになると言われているのです!いったいどんな方法なのでしょうか?その前にまずは、記憶の達人と普通の人の脳の違いについて調べたようです!

◇:記憶の達人の脳も、一般的な脳も実は変わらない!?

「記憶力って才能ですよね?トレーニングをして良くなるものですか?」と感じる看護師/理学療法士も少なくないでしょう。その疑問を解決するために、今回の研究でまずは、記憶の達人と一般的な脳の違いを調べるところから始めました。

MRIでがっつり脳のチェックをしたそうです。23人の記憶力の達人たちと、一般的な人を集めて全員の脳をチェックして、リラックスをしている時の脳の動きと、記憶を脳の中に入れようとしている時の脳の動きとの違いを研究し非常に興味深い結論が出たのです。

記憶の達人も、一般人も脳の機能や構造に関しては何も変わらなかったという事です。ですので記憶の達人たちに比べて「記憶力に自信がない。」と思っている看護師/理学療法士も、明らかに脳の何かが劣っているわけではありません。

「それならなぜ記憶が得意な人と、不得意な人と大きな差があるのですか?」と感じませんか?そこにこそ超記憶術ともいえる暗記や記憶の脳の使い方の違い、つまり記憶のテクニックがあったのです。

記憶の達人も一般の方も脳の違いはありませんが、記憶の達人の脳は情報を接続するパターンが一般の方と異なっていたという事です。これは専門的な話になりすぎて、詳細を伝える事が非常に困難なのですが、ズバリ言えば、脳の使い方を勉強すれば、脳の接続パターンが変わるので、トレーニングをすれば誰しも記憶の達人になれるという結論のようです。

実際にこの研究では一般の人たちに特殊なトレーニングをして、脳の使い方がどれくらいの期間で変わるのかも調べています。これぞまさに1日30分、6週間だったのです。看護師/理学療法士の皆様も1日30分、6週間トレーニングすれば「暗記に自信があります!!」と言えるようになるでしょう!

心理学での実験で「人の性格が変わるのはどれくらい?」という実験もあるのでが、それも8週間だったので人が大きな変化を感じるに6週間~8週間は必要という事なのですね。特殊なトレーニングとはどんなものだったのでしょう?

◇:利用者/患者の事を完璧に覚えようと思ったら、メモリーパレス(記憶の宮殿)を使おう!!

「記憶力を高める勉強をするぞ!!」と過去に記憶に関する勉強をしたことのある看護師/理学療法士であれば、一度はメモリーパレス(記憶の宮殿)という言葉を聞いたことがあるかもしれません。様々記憶術はありますが、このメモリーパレス(記憶の宮殿)が記憶や暗記に圧倒的な効果を出す事がわかりました。

メモリーパレス(記憶の宮殿)とは何とおしゃれな表現(笑)これはどのような記憶術かと言えば、頭の中に自分の自宅(宮殿)を思い描いて、そこに覚えたいものを関連づけるという記憶術になります。

例えば看護師/理学療法士のご自宅を頭の中にイメージしてください。玄関には自分の家族の写真を飾っていて、右側にはトイレがあるな。左には浴室があってタオルは10枚くらい。リビングにはテーブルがあって、白いテーブルクロスを敷いています。と想像できませんか?

これらの慣れ親しんだ場所を宮殿と呼び、そこに覚えたい事を”関連させて”ぶち込んでいくという記憶術になります。

例えば訪問看護ステーションで新たに利用者様が3名増えたとしましょう。この3名の名前や疾患を覚える為にメモリーパレス(記憶の宮殿)を使うにはどうすればよいでしょうか?今回は練習なので「田中さん」「鈴木さん」「木村さん」の3名が利用者で増えたとしましょうか☆彡それでは一緒に超記憶術であるメモリーパレス(記憶の宮殿)をしてみましょう。それでは看護師/理学療法士の皆様、目を閉じて想像してみてください。

まずご自宅前のドアに手をかけて、ドアを開けるところからイメージを持ちましょう!!ドアを開けて玄関には家族の写真があります。その横に「田中さん」の写真があると想像してください。写真は疾患がわかるような写真を想像しておくとより記憶しやすくなります。右手にはトイレがありますが、「トイレを借りても良いですか?」と聞いてきたのが「泌尿器の疾患を持っている「鈴木さん」です。リビングに座っているのが膝が悪くリハビリが必要な「木村さん」です。

看護師/理学療法士の皆様いかがですか?想像できました?ちょっと問題を出してみましょうか!!鈴木さんはどのような疾患を持っていますか?木村さんはどこが悪くリハビリが必要なのでしょうか?

「あれ??」意外と覚えているな…と感じたと思います。このような感じで、すでに自分が覚えていて、慣れ親しんだ場所に対して覚えたい事を、関連付けて記憶していくトレーニングです。今回は3名だけだったので、メモリーパレスを使わずとも覚えてしまったかもしれませんが(笑)これが30名や100名となってくるととても効果的なのです!!

逆に言えば訪問看護師は利用者のご自宅に伺い、1軒1軒異なる家の間取りを何となく覚えていると思います。そこにあわせて利用者の趣味や、家族の名前等々をメモリーパレス(記憶の宮殿)で覚えていくと、実はすんなり覚える事が出来ますし、訪問看護師は自然とこの記憶術を実践している可能性もあります。

人間の脳は不思議なもので「顔と名前と疾患」の3つの変数を記憶する方が覚える事が少なくて簡単に感じてしまいますが、「顔と名前と疾患と、メモリーパレスでどこいるのか?を関連し想像する事」の方が覚える事が多く、記憶しにくいと思いますよね?しかし、関連性や記憶を呼び起こすとっかかりとなる事が多い方が、記憶する事がしやすいのです。

例えば「田中さん」をメモリーパレスで記憶するなら、自宅の玄関に写真を飾っている事をイメ0時しましたが、田中さんは「眉毛が特徴的だな。」とか「自宅はこんな間取りだったな。」とか「家は確か○○町でコンビニの近くの所だな」と関連する情報量を増やし、記憶を呼び起こすとっかかりが沢山ある方が、脳は想像しやすく記憶しやすいのです。

看護学生の時に1問1答で試験勉強をしていた看護師/理学療法士のいるでしょう!!「あれ?何ページの右下らへんに書いてあったのは覚えているのに、答えが出せない(笑)」と場所は覚えているのに、肝心なものが思い出せなかったのは、関連性がない為にイメージする事が出来ず、記憶を呼び起こすことがしにくいのです。

つまり年を取ると記憶力が下がると過去に言われていたことは、若い看護師の方がたくさん勉強をして就職してきている為に、脳や記憶がトレーニングされている状態なので記憶力が良いだけなのです。年を取ると記憶する機会が減る為に、看護学生時代と比べたら脳の機能が低下していたともいえるでしょう。学生時代は覚える事も沢山あり、テストもある為に無理やりにでも脳を使っていましたよね。

でも大人になるとわからなければスマホで調べたりと、記憶に頼らずとも答えを出す手段を知ってしまうので、脳を積極的に使う事が減ってしまいますよね。筋トレも同様に体を動かさなければ筋肉量は減ってしまいますよね?脳も同様だったのです。

ですので脳もトレーニングする事で、記憶力が上がる!!というのが今回の実験の結果だったのです。実際にこのメモリーパレスはもっとも強力な記憶術と言われています。このトレーニングをした研究グループは、実際に成績が上がっていたそうです。

1日30分というと、なかなかハードルが高く感じるかもしれないので、まずは1日10分でも脳を活発にさせる、何かを記憶するという習慣を持っておくと、脳年齢はどんどん若くなると思います!!新規で増えた利用者様たちの名前や疾患や顔を覚えようと思ったらメモリーパレス(記憶の宮殿)を実践してみてください!!

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