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看護部長(上司)と全然話が合わない。現場と管理職の視座/視点の違いとは?

看護部長(上司)と全然話が合わない。現場と管理職の視座/視点の違いってなんだろう……看護部長(上司)への悩み

看護現場でこんなやり取りを見聞きしたことはありませんか?

上司「はい!じゃあ明日から新しい施策スタートします。」
部下「部長!大変恐縮ですが、こちらの施策は現場とフィットしていないような気がするのですが?これっと本当にこれでいいんですか?」
上司「つべこべ言わずやってください。これは決定事項なので。」
部下「わかりました。(部長絶対現場のこと知らないよな)」

マネジメントと言えば普通は上司が部下を統率するイメージですが、本記事では「部下が上司をマネジメントする」視点にフォーカスします。

このスキルこそ、給与アップやキャリア昇進のカギとなるんです。

まずは「なぜ上司と話が合わないのか」を明らかにし、明日から使える「逆マネジメント」のポイントをお伝えします。

千野さん

先日、大学院で看護マネジメントを研究する看護師の方と対談した際に「看護師の最重要課題はマネジメントである!」という言葉を頂きました。

この記事でわかること
  • 看護部長と話が合わないのはなぜか?
  • 逆マネジメントのポイント
株式会社brainactz千野祐樹

監修者

株式会社brainactz 代表取締役

千野 裕輝さん

人と人との繋がりと、最先端技術の融合を重要視し、超少子高齢化新時代に向け、医療/保育のIT/IoT化を推し進め医療商材のコンサルティングを中心に活躍中。

目次

看護部長と話が合わないのはなぜ?視座の違いやマネジメントは何を見ているのか

話が合わない原因は、単なる性格の不一致ではなく、そもそも見ている視点=「視座」が大きく異なることにあります。

ここでは、まず上司を4つのタイプに分けてみることで、自分の上司を客観的に分析する視点を得ます。

そのうえで、「現場の看護師が見ていること」と「看護部長が見ていること」のギャップを明らかにし、なぜ会話がかみ合わないのかを解説していきます。

とりえず上司を4つのタイプにわけてみる

一般企業でも同様に、看護師も上司部下の関係は生まれ、そして現場があることは共通していると思います。

上司をマネジメントして出世したり給料を上げたりするならばまずは敵を知りましょう。

相手の属性によってマネジメントの方法が「日本とブラジル」くらい真逆に変わってくるのです。

以下で意思決定時におけるあなたの上司のタイプはありますか?

タイプ特徴
無頓着タイプ本当に現場の事を知らなくて決めてしまった
長いものに巻かれるタイプ現場の事は現場上がりなので最低限知っているが立場的に言えない
知識/信頼ないタイプ 上司本人は納得しているが、部下を納得させるための理由を言えない
超体育会系タイプ部下は上司の言う事を聞くものだと思い込んでいる

タイプごとに対応策は大きく異なります。
いわゆる“処世術”のように感じるかもしれませんが、実際にタイプ別で効果的な「鬼の対応マニュアル」をお伝えしていきます。

とはいえ、その前に大切なのは「なぜ現場との乖離が起きるのか?」という本質を知ることです。ここを理解していないと、今後の自分自身の成長にもブレーキがかかってしまいます。

上司との“話が合わない”という状況には、必ず理由があります。その「乖離」に気づくことで、今自分が看護師として何を学ぶべきなのかが、はっきりと見えてきます。

そもそも、部下と上司という立場の違いは、考えていることも業務の視点もまったく異なります。
つまり「見ている世界」や「立っている場所」が違う。だからこそ、すれ違いが起きるのはある意味当然なのです。

単に「年齢が離れているから話が合わない」と片づけてしまうのは早計です。
「バッチグー世代」もいれば「チョベリバ世代」、そして「あげぽよ世代」まで入り混じる現場は、まさにカオス。

ですが、あくまでも仕事の話。話が合わないなら、仕事として解決していきましょう。

上司と話が合わない理由①現場の看護師は”ココだけ”をみている

さてさて、まず下記の図を見てください。

上司と話が合わない理由って、実はとてもシンプルなんです。

結論から言えば──見ている世界がまったく違う。

この「見ている場所の違い」を、ビジネスやマネジメントの場では「視座の違い」と表現します。

ではまず、現場=一般メンバーは一体どこを見ているのでしょうか?

こちらが、いわゆる「現場目線」です。つまり、一般看護師の視点。
現場では、担当する患者さんや利用者さんを中心に、日々のケアに全力を注いでいます。
ある意味では「現場しか見ていない」と言っても過言ではありません。

この「現場しか見ていない」という状況は、悪いことではありません。むしろ、時間も意識もすべてを患者さんに向けられるため、誰よりも深く患者さんの状態や背景を把握できます。
しかし、この構造が第一の「すれ違い」を生みます。

担当看護師は患者さんについて深く知っているが、他のスタッフや上司はそうではないということ。
当然ながら、他のメンバーや上司は、担当者ほどのコミュニケーション量も情報量もありません。

「なんで上司はこんなことも知らないの?」
と思ったことはありませんか?
それも当然。なぜなら、その情報は“あなたしか持っていない”ことが多いからです。

でも冷静に考えると、仲のいい同僚の担当患者さんの情報、あなたもすべて知っているわけではないですよね?
つまり、“自分以外は誰も知らないことがある”のが現場なのです。

ここまで冷静に俯瞰して考えられるようになっていれば、それはもう上司を動かすレベルにかなり近づいています。
「上司に理解させる」「現場の声を上に届ける」ための土台が、すでにできている証拠です。

上司と話が合わない理由②看護部長(管理職/上司)は現場と異なるものを見ている

さて一方で上司と言われる人は何をして、何を見ているのでしょうか。

なんだかいつも会議ばっかり、パソコンとにらめっこして、新聞読んだり。「そんな暇あったら働いてくださいよ!」って思っちゃいませんか?

凄く簡単に言えば、職位が上がれば上がるほど、「現場だけ」を見ることはなくなってきます。そして、悲しい事に現場を離れるが故に、一緒に作業ができる人や一緒に考える人は少なくなります。そうなんです、管理職って職位が上がるごとに孤独になるのです。それと反比例して見るべき範囲や影響を及ぼす範囲は太平洋が如くドンドン広くなっていきます。

一緒に作業ができる人や、考える人が少なくなるのはなぜだ?と思うかもしれませんが、職位が上がるごとに、考え方や目線が大きく変わります。なので誤解を恐れずに伝えるのであれば「同じ基準で話が合う人がいない環境」になります。

※管理職ってなので実は結構寂しかったりしなので管理職話してあげる事だけでも、地味に評価はあがったり。

逆に言えば同じ基準(考え方や目線)が同じ人であれば、出世をする可能性は高くなるのは間違いありません。

これは看護師でも保育士でも、一般企業と変わらないと思います。
簡単ですがイメージ図を描いてみました。これが現場と管理職の目線の違いになります。

この図の通りに管理職と一般職員、看護部長と看護師は全く仕事内容も異なります。

なので上司が現場の仕事をしないからと言って仕事をしていないわけではありません。むしろ信じられないくらい多くの仕事をこなしているのです。

逆マネジメントのポイント

いわゆる、現場の深さの知識はないかもしれませんが、広さを持ち、企業や代表とのコミュニケーションは増えるためその深さを持つことになります。
つまりこれが第二の現場と管理職の乖離の元になります。

こうしてみると、現場と管理職で施策がずれてくる理由も良くわかりますよね。

だって見てる視点や視座が全然違う。
いやいや、でも会社として、病院として、訪問看護ステーションとして施策や思いがずれちゃダメなんですよね。

特に看護師となると、本当に命にかかわるケースだって出てくるので、絶対にずれちゃダメなんですよ!!そこで必要になってくるのが「現場が上司を動かす」事で、本当に大切になってきます。

上司は色んな事を知っています。会社や病院の理念や、代表や院長の理念を知っているので、「どうしなければいけない」は分かっているのです。

ただ逆に言えば「現場からのインプット」が少ないために、経営視点からのアウトプットはできますが、現場視点からのアウトプットは必然的に弱くなります。

乖離が起きてしまったり、逆に代表や院長にこの上司がインプットをすることが出来ないため、現場の力が必要です。

しかし、実はその現場の声って拾えそうで拾えないんです。

そして現場一人一人が色々な意見をもっているのでまとまりません。

もしもこれを誰かが取りまとめてくれたら?管理職はどう思いますか?間違いなく時期管理職候補です。

そしてそこで現場の声を伝えると、上司の視点や経営目線での意見が出てきます。その時にハッと気が付きます。

この取りまとめた意見、現場の事だけで、こんなこともしも対応してしまったら病院が潰れてしまう。極端かもしれませんが、現場の意思決定と、管理職の意思決定は視座の違いから影響を及ぼす範囲が大きく異なります。

なのでこの意見の乖離や視座の乖離を知る為にも、管理職といっぱい話してください。

どんな視点で物事をかんがえて意思決定をしているのか?その頻度が増えるほど、自分自身の成長にも直結していきます。

管理職の皆さんもこのコラムを見ていると思います。自分自身の胸にそっと手を当ててみて、自分がどんな上司か考えてみてみましょう。

看護師の皆さんが日々働きやすい環境に少しでも協力できるのであれば幸せです。

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