2019年/2018年とか最新の各種統計情報から看護師不足を分析してみる~データーサイエンティストのーちー先生が分析してみた~

◆看護師不足です!!って47都道府県全部なんですか?

看護師が不足しているんです!!って世の中的にも良く聞く話ですよね?これは日々看護業務をしている看護師様ならなおさら感じている事だと思います。

さてこの看護師様向けの講義コラムになりますが、北は北海道、南は沖縄まで熱烈なファンの方がいらっしゃいましてwwwそして私も全国の病院や訪問看護ステーション、時として介護施設にも足を運ぶのですが、結構エリアによって「看護師不足」の温度感が異なっているのですよ。

様々な統計データが世の中で発表されているのですが、実はマージされているものはなく・・・なのでちょっと今日は諸々のデータをマージして統計的に看護師不足って実際どこなんだろう??を分析してみたいと思います。

本日の料理するデータは2つです!!多分これが最新だと思われる。。。
総務省統計データ:平成29年(2018年)人口動態データ
日本看護協会:『平成29年 看護関係統計資料集』日本看護協会出版会編集

今日はこちらのデータから、人口と看護師不足の問題を考えてみようと思います!!「もっと新しいデータがあるよー!!」とか「こんな分析をして欲しい!!」があれば遠慮なくおっしゃってくださいね。私はスマホのゲームと同じくらい分析が好きなのでw

本日の分析のポイント

1:人口と看護師数をどうやって分析しようかの考え方共有
2:10万人人口に対する看護師数から看護師不足を考える
3:少子高齢化を考えて65歳以上の10万人人口に対する看護師数から看護師不足を考える

それでは講義のスタートです!!

看護師不足の解消に協力していただける潜在看護師の方がいたら是非一緒にお仕事探ししていきましょう!!もちろん今お仕事探しで困っている看護師の皆様も私とお話ししましょう!!

1:人口と看護師数をどうやって分析しようかの考え方共有

そもそも看護師不足ってなんで言われているんだろう??を統計学者的にマーケター的に考えると、普通に考えると、シンプルなアプローチはやっぱり需給バランスなんじゃないのかなって思います。

つまり「医療が必要な人が100名」に対して「看護師が100名」いたらこれって看護師不足とは言われないですよね??どうして看護師不足と言われるのか?を考えてみると、「医療が必要な人が100名」に対して極端を言えば「看護師が1名」しかいないので看護師不足と言われていると考えます。

そして人口は47都道府県で全く異なるので、看護師数だけ考えてもその都道府県が本当に看護師不足かどうかわからないはずですよね?

つまりどういう事かと言えば「看護師が10万人いる都道府県」だけで考えては看護師不足かどうかわからないはずです。「看護師が10万人いて、人口が5万人の都道府県」は看護師不足ではないはずです。「看護師が10万人いて、人口が1000万人の都道府県」は看護師不足だと考えることが、いわゆるマーケティングや統計的に考えての需給バランスを考えることが出来ると思います。

そしてそれらの数字を都道府県ごとの比較して、はじめて「相対的な看護師不足か否か」がわかるのでは?というアプローチを今回はしていこうと思います。

相対的という事なので、その相対性の基準値は今回は2つ考えていきましょう!!1つは皆さんも良くやる「平均値」ですね。しかしこれだと差が激しい時に現実との乖離がある数字になる可能性があるので、もう一つは「中央値」も考えながら相対的な看護師不足や看護師充足エリアを考えていきたいと思います。

ここだけで物事を語るのは、ちょいと危険かもしれませんが看護師様にとってもかなり大切な話になるのですよ。例えば転職活動。転職活動中であればコチラからのーちー先生に直接相談可能です。

看護師様が十分にいる都道府県は当たり前ですが求人は出にくいですよね?そりゃそうだ、だって看護師様がいっぱいいるから、採用なんてする必要はないのですよね。逆に言えば看護師不足のエリアというのは、看護師様が必要なのです!!なので病院や訪問看護ステーションの求人も多く、採用も活発ですし、配置基準を考えて少しでも条件を良くして(つまり看護師様の給料が上がる可能性が高い)看護師様の採用活動にがっつりと力を入れる可能性が高いのです。

また看護師様の退職の理由にもあがる「忙しさ」ですが、これも同様の事が推察されますよね?だって看護師様が人口に対して相対的に多いのであれば、業務量は減りますよね?もちろん逆もしかりで、人口に対して看護師様が少ないのであれば、そりゃ忙しいしい・・・きっと残業も増えてくるでしょう。

かなり長くなってしまいましたがwwwなので今回は「人口」と「看護師数」を都道府県ごとに分析してみたいと思います!!さらに細かくであれば、急性期の病院がどれくらい??とか慢性期の病院がどれくらい??とかも考えていくともっと精緻になりますね。

そして医療が必要な人は誰か?と考えると、これもまた相対的に「高齢者」だと考えます。なので都道府県毎の全人口だけで考えるのではなく、いわゆる高齢者、つまり「65歳以上の人口」に対して「看護師様」が何名いるかを考えていけば、さらに看護師不足に陥っている都道府県が明確になると考えました!!

今回はこんな感じで分析のアプローチをしてきたいと思います。なのであくまで2つの変数からの示唆になるので予めご了承くださいね。。。

2:10万人人口に対する看護師数から看護師不足を考える

というわけでまずは、都道府県毎の全人口に対して看護師様が何名いるかをみながら、各都道府県ごとの10万人人口に対する看護師数を47都道府県で図にしてみました。まずは下記を見ていていただきながら、色々な示唆を出していきましょう!!

 

まず図の説明からしていきますね。

図の説明

平均値:都道府県毎の10万人の人口に対して看護師様は1,038名
中央値:都道府県毎の10万人の人口に対して看護師様は1,226名
※中央値は47都道府県の中で丁度真ん中にある数字の事です

赤棒線:平均値を下回っている都道府県
オレンジ棒線:中央値を下回っている都道府県

これ西高東低じゃないですが、東日本は相対的には圧倒的に看護師不足ですよね。。。西日本と言っても関西圏も看護師不足と言えるので、いわゆる大都市圏はかなり危機的状況と言えますね。特に関東圏をみてみると、これは看護師不足とそりゃいいますよね。。。

特に政府があるのは関東であり東京なので、東京の病院や医師、看護師様の医療者様からお話を聞いていたら圧倒的に看護師不足と言われるのは間違いないですよね。

細かな市区町村毎での偏差はもちろんあるのでしょうか、看護師不足はやはり1都3県、つまり東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県が看護師不足の危機的状況と言えますよね。特に神奈川県、千葉県、埼玉県は10万人に対する看護師数が700名未満と考えると、高知県の10万人あたりの看護師数が1800名なのを考えてみれば、約2.5倍の格差があるって事なのです!!これは看護様にとって見たら恐ろしい状況ですよね。。。

物凄い極論を言ってしまえば、高知県で働くよりも神奈川県、千葉県、埼玉県は2.5倍忙しい可能性があるので、給料も2.5倍欲しい所ですよねwww

お給料にお悩みの看護師様がいたら一緒に給料アップを目指しましょう!!

がしかし給与格差と言っても約1.3倍くらいだと思います。かつ家賃などを考えれば関東圏の方が圧倒的に高いので可処分所得としては実は、中国地方や四国地方で看護師として勤務する方が良かったりして。

患者目線で考えても、関東で入院するよりも、地方で入院する方がこの人口の観点から考えると良いのかもしれません。ただし!!ただしですよ!!ではなんで在宅医療や訪問看護の重要性が最近叫ばれているかと言えば、これば今度は交通インフラ問題や2次医療圏における病院数の問題も絡んでくるので、一概に地方の方が良い看護だ!!という訳にはいかないでしょうね。

病院数や病床数、そこに付随する人口や訪問看護ステーション数に関してはまた別の機会に分析してみましょう!!

つまりですよ!!看護師の給料を上げたい!!と思ったら、ひとまず関東圏で求人を探して転職する事が「もしも給料がニーズであれば」叶えることができる可能性が高いと言えます。一方で家賃などの出費とのバランスを考えると、一概にこのエリアに転職する事が良いとも言えないので、この辺は看護師様が求人探し中であれば一緒に相談して決めていく方が良いですね。

看護師様が47都道府県に転勤などで様々なエリアで働くというのは現状では考えにくいと思います。

なので、今働いているエリアの看護業務だけで考えると、忙しい、忙しくない、給料が高い、給料が安い等々色々な思いも出てくると思いますが、こうして数字で比較してみると、エリアによってかなり格差があるというのは認識しておくと、今後の求人探しの参考になると思います。

3:少子高齢化を考えて65歳以上の10万人人口に対する看護師数から看護師不足を考える

さて、ここまで語ってきたのですが、これだけで猛烈に長い講義になってしまいましたwwwデータや数字があると、色々な比較ができるので示唆が出やすいですよね??

あまりに長すぎたので、こちらは次回の講義でまた分析していきましょう!!1週間以内にアップできるようにするのでこちらも是非楽しみにしていてください。

看護師不足ではないですが、訪問看護ステーション不足を分析してみているので、こちらもまた面白い分析講義になるので是非ぜひあわせて読んでみてください。

令和元年(2019年)の都道府県毎の訪問看護ステーション数の推移を考察してみる

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