声色で印象管理!声のトーンでこんなに患者印象が変わる!

声色を使った人間関係を円滑にする伝え方のテクニック

訪問看護ステーションで働くことの大切さで、よく看護師/理学療法士がおっしゃるのが患者とのコミュニケーションです。もちろん訪問看護ステーションで働くということは組織で働くということでもあるので、さまざまな場面で声を使ってコミュニケーションをとるでしょう。

患者様や同僚の看護師/理学療法士から、ふとこんなことを言われたことはありませんか?「○○さんってなんか怖いんですよね。」これは声色に問題がある可能性があります。

過去には部下である看護師/理学療法士に指示をしてもなかなか言うことを聞いてくれない!!と悩んでいる看護部長含めて管理職の方に対して、どのような言葉のチョイスをするべきかというお話をさせていただきました。ぜひこちらも併せて読んでみてください。

それっ!嫌われるよ、その伝え方!!~看護師の為のコミュニケーション講座~

 

ただ、どんなに良い言葉を選んでも、伝え方を間違ってしまえば、患者の印象を下げてしまったり、看護師/理学療法士のなかでも印象を悪くしてしまったり、伝えたい内容が伝わらず無意味になってしまいます。患者様や利用者様、もちろん看護師様同士で話している時も声色(声のトーン)で本当に印象が変わるのです。

安心感がある看護師/理学療法士だと思っていただくことも可能ですし、あえて怖い看護師/理学療法士だと思わせることだってできます。服薬指導をしているのになかなか言うことを聞いてくれない患者様であれば、あえて怖い看護師/理学療法士を演じることも大切ですね。

例えば、相手を感動させることや怖がらせる事。これも声色(声のトーン)を使った伝え方のテクニックがあるのです。音楽で例えてみると、楽譜を見てチューニングを合わせて弾く。これが普通だと思います。楽譜というのがここでいえば、まさに言葉のチョイスになります。チューニングというのは言葉の声色(声のトーン)になります。楽譜通り弾いてもチューニングが間違っていたら音楽にはなりませんよね??

逆にチューニングがあっていても、楽譜が読めなかったり間違っていたら、これもまた音楽にはなりません。相手に大切な何かを伝えるときは、この“楽譜(どんな言葉を選ぶか)”と“チューニング(どんな声色(声のトーン)で話すか)”が重要になります。

テクニックとしては概ね4パターンに分かれます。
1 高い声で早く伝える
2 高い声でゆっくり伝えます
3 低い声で早く伝える
4 低い声でゆっくり伝える

 

この4つの声色(声のトーン)のパターンにはメリットもデメリットもあるので、それをうまく“話す内容にあわせて”使い分けて話すことが重要になります。大きく分けると上記図の4つになります!!それでは細かく見ていきましょう!

1 高い声で早く伝える

高い声で早く伝える声色(声のトーン)は相手に対して明るい印象を与えることができます。相手の警戒を解いたり、仲良くなるスタートで使える話し方です。なので看護師/理学療法士様が採用面接で開口一番で話をする時や、訪問看護ステーションを利用する患者様と初めてお話しするときのような、お互い近況している場面だと有効な声色(声のトーン)になります。

柳原可奈子さんがショップ定員の物まねをしている時の声色(声のトーン)だと想像してもらえばわかりやすいでしょう!!ただしデメリットとして軽い印象を与えてしまったり、聞き苦しく逆に不快な印象にさせるケースもあります。例えば会議の場や登壇の場でずっとこの高い声で早く伝えていては、看護師/理学療法士様の威厳を保つことができず、権威付けができなくなるので、おすすめとしては初対面の場や、場を和ませたいときにほんの少し使うことが良い声のトーンといえます。

2 高い声でゆっくり伝える

こちらも同様に明るい印象を与えることができます。自分自身が何かを伝える時に、周波数的には一番相手が聞き取りやすい声色(声のトーン)になります。なので相手に何かを説明しているときはこのトーンを選ぶと効果的でしょう!!駅構内でのアナウンスで「次は~〇〇駅~」と駅員さんが話している声のトーンだと思って頂ければわかりやすいでしょう!看護師/理学療法士様もまずはこの声のトーンを意識して話してみると印象が大きく変わると思います。

特に訪問看護ステーションで初めて働く看護師/理学療法士様は、自分自身が思っている以上に患者様に「怖い」という印象を与えてしまいます。それは伝え方もですが、病院勤務の癖でまくしたてるように早く伝えてしまう傾向があります。訪問看護ステーションの患者様はある意味大切なお客様でもあるために、丁寧にゆっくりと伝えることを意識しましょう。

ただしデメリットとしては、困っている印象を与えてしまったり、声色(声のトーン)が軽い(明るい)ので、重要な話をしているように感じないケースがあります。

3 低い声で早く伝える

こちらは大切な話をしている印象を与えることができます。相槌や質問をされないようにするためには、この低い声で早くしゃべることは効果的な声色(声のトーン)です。先に記載しましたが病棟勤務の看護師/理学療法士様はこのトーンで喋る方が傾向的には多いといえます。

急性期の病院などで患者様を迅速に対応し、命に関わることであればこの声のトーンはとても大切です。一方で訪問看護ステーションを利用している患者様は、看護師/理学療法士様とのコミュニケーションを何より楽しみにしています。常にこのトーンでのコミュニケーションになってしまえば、担当変更と言われてしまったり、究極的には訪問看護自体を辞めてしまったり、他のステーションに移ってしまう可能性もあるため、十分に注意しなければいけません。

つまりデメリットとしては、高圧的な印象を与える可能性があるため、患者様にこの声色(声のトーン)で話すと、「怖い看護師さんなのかな??」と思われるときもあれば「私って重症なのかな?」と邪推されてしまう可能性もあるので、話す内容に関しては要注意と言えます。

4 低い声でゆっくり伝える

一番重要な話をするときに有効な声色(声のトーン)といえます。物事の重みであったり、契約書を交わすなど重要な話をするときはこのトーンが有効的と言えます。病態に関するような大切な話をするときや、ご家族と話をするときにも有効な声色と言えます。不思議と安心感を与えることができるので、「この看護師/理学療法士さんに任せておけば安心できる!」と思っていただけるでしょう。

ただしデメリットとしては、高圧的な印象や脅されているという印象を与える可能性があるため、こちらのトーンを使う場合は内容はかなり要注意といえます。そしてずっとこのトーンでしゃべってしまうと、ボソボソ喋るしやぼったいな、という印象も与えてしまいます。

”数字を使った伝え方”が人間関係を改善する!!

「声色(声のトーン)だけでこんなに印象が変わるのか・・・全く意識していなかった・・・」と思っている看護師/訪問看護師様!!安心してください!!ほんの少しこの4つの声色(声のトーン)を意識するだけで、患者様も、上司も部下も印象が大きく変わりますよ。一般的な流れとしては、まずは高く早く話すことにより場を和ませる、基本的には高くゆっくりした声色で話すと、訪問看護ステーションを利用している高齢者の方も聞き取りやすい声色になります。大切な話をするときは、低くゆっくりとした声色でコミュニケーションをとり、命に関わるような大切な話かつ、怒っていることを伝えたいときは低く早い声色が良いでしょう。

ここでのポイントは声色ももちろんですが、どんな時でも感情的にならないと言うことです。感情のまま話してしまえば看護師/理学療法士様にとってもあまり良い結果にはなりません。あくまで声色をコントロールしながら、楽しんでいる印象を患者に与える、怒っている印象を患者に与える事が大切になります。

特に訪問看護のように、利用者様と密に話すことが多ければ声色(声のトーン)を意識するだけで、圧倒的な印象管理ができるようになりますよ。是非お試しください!!

その他のおすすめ記事