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訪問看護師になるには?必要な専門資格やスキル・一日の仕事内容や病棟勤務との違いも解説

訪問看護師になるには?必要な資格やスキル・仕事内容や病棟勤務との違いも解説

訪問看護師になるにはどうしたらいいの?
資格とか必要?

結論からいうと、訪問看護師(在宅ケア認定看護師)になるには、看護師准看護師の資格が必要です。

訪問看護師は、自宅で療養する患者さんに医療やケアを提供する看護師として、重要な役割を担っています。

国からの推計では、2025年には約12万人の訪問看護従事者が必要とされており、重要な職種のひとつです。

国の推計では、2025年には最大約12万人の訪問看護従事者が必要とされていることから、本会は2019年度に「日本看護協会が提案する訪問看護師倍増策」を策定、公表しました。同策にのっとり、訪問看護従事者の確保や訪問看護提供体制の強化に向けた事業を展開しています。
引用元:日本看護協会|在宅(地域)

訪問看護師は、病院勤務とは異なり、患者さん一人ひとりの生活に密接に寄り添いながら看護を行う職種です。

そのため、資格に以外にも、コミュニケーション能力や実務経験が求められます。

本記事では、訪問看護師になるために必要な資格やスキル、具体的な仕事内容、さらに病棟勤務との違いについて詳しく解説します。

訪問看護師を目指している方や、キャリアの選択肢として検討している方に向けて、役立つ情報を分かりやすくお届けします。

株式会社brainactz千野祐樹

監修者

株式会社brainactz 代表取締役

千野 裕輝さん

人と人との繋がりと、最先端技術の融合を重要視し、超少子高齢化新時代に向け、医療/保育のIT/IoT化を推し進め医療商材のコンサルティングを中心に活躍中。

編集者

訪問看護求人JOBS 編集部

訪問看護師の方や関係者へインタビューを行いながら、現場経験者の声や採用現場の実情をふまえ、求職者が役に立つ情報をお届けします。

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目次

訪問看護師になるために必要な専門資格やスキル

訪問看護師になるためには、専門資格やスキルが必要になります。

在宅医療では、医療知識や臨床経験に加え、患者・家族やほかの介護職との連携力が求められるためです。

特に一人で判断する場面が増えるため、看護師免許のみならず総合的なスキルを身につける必要があります。

訪問看護師として働くには、看護師免許とコミュニケーション能力、そして一定の実務経験があるとスムーズです。

以下では、訪問看護師になるために必要な専門資格やスキル、経験について解説します。

訪問看護師になるためには看護師免許が必要

訪問看護師になるには、看護師准看護師のいずれかの国家資格が必要です。

これらの資格は、看護学校や大学での教育を修了し、国家試験に合格することで取得できます。

看護師と准看護の違い

◆看護師
厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじょく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者

◆准看護師
医師、歯科医師又は看護師の指示を受けて、傷病者若しくはじょく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者

参考:保健師助産師看護師法│第5条・第6条

看護師・訪問看護師どちらも療養上の世話・診療を行うことは可能です。

ただし准看護師には、「医師、歯科医師又は看護師の指示を受けて」と追記されているため医師や歯科医師、看護師の指示がなければ必要な業務を実行することができません。

准看護師は自己判断で患者の治療ができないため、看護師の方が給与面や求人数で優遇されることが多いです。

一部の訪問看護ステーションでは、認定看護師や専門看護師の資格が採用で有利になる場合があります。

訪問看護は幅広いスキルを必要とする職種ですが、看護師免許を取得していることで、多岐にわたる業務に対応できる基盤が築けます。

参考:日本看護協会│看護師になるには

訪問看護師になるためにはコミュニケーション能力が重要

訪問看護師は、患者さんだけでなく、その家族や他の医療従事者と密接に関わるため、コミュニケーション能力が欠かせません。

患者さんの自宅で療養生活を支えるには、病状やケア内容を分かりやすく説明し、安心感を与えることが重要です。

また、患者さんが抱える不安や悩みを丁寧に聞き取り、適切な対応を取ることで信頼関係を築く必要があります。

さらに、医師やケアマネージャー、理学療法士などの他職種と連携する機会も多いため、情報を正確に伝える力や協調性が求められます。

訪問看護師として成功するためには、技術だけでなく「人と関わる力」を磨くことが大切です。

訪問看護師になるためには3年以上の病院勤務経験が推奨

訪問看護では、病棟勤務とは異なる環境で患者さんのケアを行うため、3年以上の病院勤務経験が推奨される場合が多いです。

病院勤務の経験により、急性期から慢性期までの幅広い看護スキルを身につけることができ、訪問看護の現場で即戦力として活躍しやすくなります。

特に、点滴や創傷ケア、リハビリテーションの経験があると、訪問先で必要な処置に自信を持って対応できるでしょう。

一方、未経験者向けの研修制度を設けている訪問看護ステーションも増えており、経験が浅くてもチャレンジ可能な環境もあります。

経験を活かしてスムーズに訪問看護師へのキャリアを移行するには、病院勤務で基礎をしっかりと築くことがポイントです。

訪問看護師の一日の流れと仕事内容

訪問看護師の1日のスケジュールと仕事内容

訪問看護師は、自宅で療養する患者さんに医療ケアやサポートを提供します。

1日の業務は多岐にわたり、患者さんの健康状態を見守るだけでなく、医療処置やリハビリ、家族への指導も行います。

ここでは、訪問看護師の1日の流れと主な仕事内容について詳しく解説します。

参考:訪問看護の仕組み│訪問看護のサービス内容

訪問看護師の一日の流れと仕事内容
  • 訪問看護師の一日の業務スケジュール
  • 患者の健康状態を確認し異常の早期発見
  • 医師の指示に基づく適切な医療処置
  • リハビリテーションで患者の身体機能を維持・向上
  • 介護者への病状管理や日常ケアの指導

訪問看護師の1日の業務スケジュール

訪問看護師の1日の業務スケジュールは、4件~5件程患者さんの自宅を訪問する流れです。

訪問看護師の朝は、ステーションで当日の訪問計画を確認し、必要な物品を準備します。

そして、患者さんの自宅を訪問し、健康状態の観察や医療処置・リハビリなどを実施するのが一般的です。

1件あたりの訪問時間は、30分から1時間程度で、午前と午後に複数の患者さんの自宅を訪問します。

昼には記録作成や次の訪問準備を行い、1日の業務終了後には記録を整理し、医師や関係者と情報共有を行います。

  1. 出勤と準備(9:00)
    訪問看護ステーションに出勤し、当日の訪問予定を確認します。
    必要な医療器具や薬剤、書類を準備し、患者さんのカルテや医師の指示書をチェックします。
  2. 午前中の訪問(9:30)
    患者さんの自宅を訪問し、健康状態の確認や医療処置を行います。
    1件あたりの訪問時間は30分から1時間程度です。
  3. 昼休みと記録作成(12:00)
    午前の訪問が終わったら、ステーションに戻り、訪問記録を作成します。
    その後、昼休みを取り、午後の訪問の準備を行います。
  4. 午後の訪問(13:00)
    午後も数件の患者さん宅を訪問し、必要なケアや家族への指導を実施します。
  5. 帰社(17:00)
    ステーションで記録を整理して、所長に報告をします。
  6. 終業作業(18:00)
    すべての訪問と記録の報告等が終了したら、翌日の準備をして業務終了となります。

患者の健康状態を確認し異常の早期発見

訪問看護師は、患者さんの健康状態を観察し、異常を早期に発見する役割を担います。

血圧、体温、脈拍などのバイタルサインを測定し、食欲や睡眠、皮膚の状態も確認します。

これにより、速やかな医師への報告と適切な対応が可能になります。

さらに、患者さんやその家族との対話を通じて、体調や精神状態の変化も把握も重要です。

これにより、医師に速やかに報告し、適切な処置を行うための基盤ができます。

日常的な観察と適切な対応により、患者さんが安全に療養生活を送れるようサポートします。

医師の指示に基づく適切な医療処置

訪問看護師は、医師の指示に従い、患者さんの自宅で高度な医療処置を実施します。

具体的には、点滴や注射、カテーテル管理、褥瘡(床ずれ)処置などを行います。

また、在宅酸素療法や人工呼吸器の管理も対応範囲に含まれます。

これらの処置を通じて患者さんの健康状態を維持し、病院へ通院する負担を軽減します。

さらに、医療処置を実施する際には、家族への説明や指導を行い、患者さんが安心して自宅療養を続けられるよう環境を整えることも重要です。

リハビリテーションで患者の身体機能を維持・向上

訪問看護師は、患者さんの身体機能を維持し、日常生活の自立を支援するリハビリテーションを行います。

具体的には、筋力トレーニングや関節の可動域訓練、歩行訓練、嚥下リハビリなどを実施します。

嚥下障害のリハビテーション(基礎訓練)とは

基礎訓練は、食べ物を使用せずに行う訓練です。実際に食べる前に、食べるために必要な筋肉を動かしたり、刺激を加えたりして、口腔周辺の運動や感覚機能を促し、摂食による誤嚥のリスクを予防して安全に食を楽しむことを目的とします。

引用元:長寿科学振興財団|嚥下障害のリハビリテーション(基礎訓練)

また、理学療法士や作業療法士と協力し、患者さん個別のリハビリプランを作成し、進捗を確認することが大切です。

これにより、患者さんの生活の質を高めると同時に、介護者の負担軽減にもつなげることができます。

介護者への病状管理や日常ケアの指導

訪問看護師は患者さんだけでなく、介護を担う家族へのサポートも欠かせません。

病状の変化や日常ケアの注意点を分かりやすく説明し、褥瘡予防の体位変換や食事のケア方法を指導します。

また、介護者が抱える不安や悩みに寄り添い、心理的な支援を提供することも重要な役割です。

適切な指導を行うことで、介護者が無理なくケアを続けられる環境を整えます。

患者さんと家族の生活を支えるトータルケアが訪問看護の魅力であり、使命です。

訪問看護と病棟勤務は働く環境や業務内容の違いがある

訪問看護と病棟勤務の違いとは

訪問看護と病棟勤務は、働く環境や業務内容が大きく異なります。

病棟勤務では、医師や他の看護師と連携しながらチームで患者さんをケアします。

一方、訪問看護では患者さんの自宅に1人で訪問し、独立して業務を行うことが多いです。

また、病棟では急性期短期的な治療が主ですが、訪問看護は慢性期のケア終末期医療リハビリなど、長期的な支援が中心です。

さらに、訪問看護では患者さんの生活環境や家族との関係も重要視されるため、病棟勤務よりも幅広い視点でケアを提供する必要があります。

しっかりと違いを理解し、自分に合った働き方を選ぶことが大切です。

参考:厚生労働省│看護師等が行う業務

参考:厚生労働省│訪問看護

訪問看護師になるためには求人サイトで探す

訪問看護師として働くには、求人サイトを活用するのが効率的です。

看護師向けの求人サイトや訪問看護に特化したサイトを利用することで、エリアや勤務条件に応じた求人を簡単に検索できます。

特に未経験者の場合、研修制度やサポート体制が整ったステーションを選ぶと安心です。

訪問看護求人サイトでは、給与や勤務形態、オンコールの有無などの詳細情報を確認できるため、自分の希望条件に合った職場を見つけやすくなります。

また、応募前に職場見学や担当者との面談を行い、実際の雰囲気を確認することも重要です。

求人サイトを活用して、自分に合った訪問看護ステーションを見つけましょう。

転職サイトを選ぶポイント
  • 訪問看護を熟知したキャリアアドバイザーが在籍していること。
  • 地域に根付いた知見を持っていること。
  • 履歴書の添削や内定後のアフターサービスがあること。

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おすすめポイント

訪問看護求人JOBSは、訪問看護に特化した求人サイトです。

全国の訪問看護ステーションと提携し、勤務条件や待遇が明確な求人情報を多数提供しています。

内部情報の収集により、職場の雰囲気や福利厚生、離職率などリアルな情報があるのが特徴です。

また、経験豊富なキャリアデザイナーが給与交渉を代行し、条件面での満足度向上をサポートします。

初めての訪問看護への転職でも安心して利用できるおすすめの求人サイトです。

訪問看護に特化したサイトは希望条件に合う職場を見つけやすい

訪問看護に特化したサイトは、希望条件に合う職場を見つけやすい場合があります。

在宅に特化した求人サイトは、ステーションの特徴や必要なスキルを詳細に掲載しているため、ミスマッチが起きにくいからです。

たとえば、看護師専用求人サイトの「訪看特集ページ」や「在宅医療専門」のエージェントを利用すれば、地域別・働き方別の候補を効率的にピックアップできます。

やみくもに探すよりは、訪問看護に特化したサイトを活用することで、条件にマッチした職場を早く見つけることが可能です。

応募前は職場見学や体験入職を申し込む

応募前は、職場見学や体験入職の申し込みを検討しましょう。

訪問看護ステーションは一人ひとりの役割や働き方が異なるため、実地の空気感や業務フローを体感することで、入職後のイメージを掴めるからです。

加えて、入職後に自身が希望していた雰囲気と違ったなどのリスクを軽減できます。

訪問看護ステーションによっては、事前に半日~1日の職場体験を受け付けている場合もあり「先輩看護師と一緒に訪問に同行する」などのプログラムが用意されています。

応募前に現場を知ることで、入職後のミスマッチを防ぎ、長期間働ける環境を選ぶことが可能です。

未経験者の場合は研修制度やサポート体制を確認する

未経験者の場合は、研修制度やサポート体制を確認しておきましょう。

病棟と違う判断基準やケア内容が求められる訪問看護では、丁寧なOJT(育成手法)や先輩同行など、学べる仕組みがあると安心してスタートできるからです。

訪問看護ステーションによっては、新卒やブランクのある看護師を対象とした「初期研修プログラム」を設けている事業所も存在します。

研修制度が整っている職場を選ぶことは、未経験者でも着実に訪問看護に関するスキルを身に付けることが可能です。

訪問看護師として働くメリット3つ

訪問看護師として働くメリット

訪問看護師として働くメリットを3つ解説します。

訪問看護には、患者に寄り添ったケア、柔軟な働き方、専門性の向上といった大きなメリットがあります。

病棟と異なる働き方から得られるやりがいと自己成長の機会が多いためです。

以下の表にまとめた3つのメリットは、訪問看護の魅力を端的に示しています。

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メリット内容
患者・利用者に寄り添ったケア生活環境を踏まえた個別ケアで信頼関係を深め、やりがいを実感しやすい
自分のペース・比較的柔軟な働き方夜勤が少なく、スケジュールを調整しやすいステーションも多い
在宅医療の専門性・スキルアップ独立した判断力や地域連携の経験を積め、キャリアの幅を広げられる

これらのメリットを踏まえて、自分のライフスタイルやキャリアプランに合う働き方を選べば、訪問看護師としてのやりがいと成長を得ることができます。

患者・利用者に寄り添ったケアができる

訪問看護では、患者の生活背景を深く理解したうえで、きめ細かなケアができるのが最大の魅力です。

訪問看護は、病院勤務よりも長期的・継続的に一人の患者に関わるため、生活習慣や家族構成などを踏まえた支援がしやすいです仕事です。

たとえば、在宅で過ごす高齢患者のリハビリや栄養管理などを一貫してサポートすることで、患者の「生きがい」や「自立度」が高まるケースがあります。

日本訪問看護財団では、訪問看護の強みとして以下の内容を説明しています。

訪問看護の強みは、地域で暮らす赤ちゃんから高齢者まで全ての年代の方に、関係職種と協力しあって、一人ひとりに必要な支援が行えるところです。
引用元:日本訪問看護財団|訪問看護とは(医療・福祉関係者向け)

自分のペース・比較的柔軟な働き方ができる

訪問看護は、自分のペース・比較的柔軟な働き方ができる点がメリットといえます。

定期訪問のスケジュールが立てやすく、オンコール対応はあるものの、病棟勤務ほど不規則になりにくいからです。

多数の訪問看護ステーションは、夜勤が少なく、日勤のみの事業所も存在します。

そのため、子育て中の場合でも、生活と仕事のバランスを取りやすい点がメリットです。

訪問看護は、プライベートとの両立が可能で、柔軟な働き方ができる職種といえます。

在宅医療の専門性・スキルアップにつながる

訪問看護師は、在宅医療ならではの知識・判断力を身につけることで、看護スキルアップにつなげられます。

孤立した場面での緊急対応、多職種連携、終末期ケアなど、病棟では得られない経験を積むチャンスが豊富だからです。

たとえば「認知症ケア専門の訪問看護ステーション」「小児在宅を中心に扱う事業所」など、特定分野に特化したステーションで働けば、高度な専門性を身につけられます。

訪問看護で培った豊富な臨床経験や在宅対応能力は、将来的なキャリアパスにも役立てられる職種です。

訪問看護師として働くデメリット3つ

訪問看護師として働くデメリット

訪問看護師として働くデメリットを3つ解説します。

訪問看護には、責任感、移動負担、連携業務が必要といったデメリットも存在します。

在宅では看護師一人ひとりの裁量が大きく、環境変化への対応力が必要だからです。

以下の表にまとめた3つのデメリットは、訪問看護ならではの課題となっています。

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デメリット内容
責任感や緊急時の対応医師や同僚がすぐそばにいないため、自身で対応する必要がある。
体力的な負担患者宅への移動が日常業務となり、天候や距離により負担が増す。
多数の関係者と連携が必要家族、ケアマネ、リハ職など多職種との調整に時間と労力がかかる。

これらのデメリットを理解したうえで、サポート体制や自身の体力・スキルを確認しておくことが大切です。

責任感や緊急時は自身の判断で対応する必要がある

訪問看護では、責任感や緊急時は自身の判断で対応する必要があります。

医師や他のスタッフが常駐していないため、緊急時には自ら的確な報告・連絡・相談を行う必要があるからです。

そのため、自身が主体的になって判断しなければならない場面があります。

たとえば、バイタルに異常が出た場合はまず訪問看護師が状態を分析し、必要に応じて救急搬送の手配や主治医への連絡を速やかに行わなければなりません。

訪問看護師は、プレッシャーは大きいものの、判断力や責任感を高められる環境ともいえます。

移動が必要になるため体力的な負担がかかる

訪問看護では、患者宅への移動が日常業務に含まれるため、体力的な負担がかかります。

都市部でも車や自転車の運転、地方や坂道の多い地域では移動に時間と労力が必要です。

たとえば、一日の訪問回数が多い場合や、悪天候や交通状況によってはさらに消耗が増す可能性もあります。

移動時間を考慮したスケジュール管理と、無理なく働けるエリア選びが、訪問看護を続けるポイントです。

多数の関係者と連携が必要になる

訪問看護では、患者以外にも多数の医療関係者との連携が必要になります。

患者宅には家族やケアマネージャー、リハビリスタッフなどの医療関係者が訪れる場合があるからです。

そのため、それぞれの職種や家族の都合に合わせながらケアを行う必要があり、スケジュールや指示内容の共有も必要になります。

たとえば、高齢者の在宅ケアではデイサービスやヘルパーと連携しながら進めるため、連絡ミスを防ぐための記録や会議が多く行われます。

最適なケアを提供するには、多数の医療関係者とのコミュニケーションと調整力な職種です。

訪問看護師になるためのよくある質問

ここまで訪問看護師になるために関する内容を解説してきました。

訪問看護師を目指す方には、他にも多数の疑問を抱いていることでしょう。

ここでは、訪問看護師に関するよくある質問にお答えします。

気になる質問がある方は、ぜひ回答を参考にしてみてください。

訪問看護師になるにはどの資格が必要ですか?

訪問看護師になるには、看護師免許または准看護師免許が必須です。

また、訪問看護特有のスキルを磨くために、研修を受けることが推奨されます。

臨床経験がなくても訪問看護師になれますか?

多くの訪問看護ステーションでは臨床経験が求められます。

しかし、施設によっては、研修制度が整っている場合もあります。

未経験者向けに指導が手厚い職場を選ぶことで、スムーズに訪問看護の世界に入ることが可能です。

訪問看護師の収入はどのくらいですか?

訪問看護師の年収は、平均して約440万円程度とされています。

しかし、都道府県による地域差が大きく、訪問件数やオンコール対応の有無によっても収入に差が生じます。

また、都市部では訪問看護の需要が高まっていることから、500万円を超える高収入の求人も増加傾向にあります。

特に、訪問件数が多い職場や夜間・オンコール対応に手当が充実している職場では、さらに高い年収を得られる可能性があります。

高収入の求人を探す際は、訪問件数やオンコール件数、夜間対応の手当などを確認することで、希望する収入に見合う求人を見つけやすくなります。

参考:日本看護協会│2021年看護職員実態調査

自家用車は必要ですか?

訪問地域によって異なりますが、郊外では自家用車が必要なケースが多いです。

一方、都市部では自転車や公共交通機関を使う場合もあります。

まとめ

訪問看護師は、自宅で療養する患者さんや家族を支える重要な役割を担う職種です。

訪問看護師になるには看護師免許が必要で、コミュニケーション能力や臨床経験が求められます。

また、患者さんの健康管理、医療処置、リハビリ、家族への指導など、仕事内容は多岐にわたります。

病棟勤務とは異なり、患者さん一人ひとりに合わせた個別ケアを提供できる点が訪問看護の大きな魅力です。

訪問看護師を目指す方は、必要な資格やスキルを確認し、自分に合ったステーションや環境を選んで準備を進めてみてください。

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