毎日30分早く帰れる!!看護師が効率的に働くためにはキリの良い所で仕事を辞めない事
効率の良い働き方をして看護師の残業を減らす心理学
「キリが良いから終わりにしよう」—— その考え方、実は効率が悪いかもしれません!
「ふぅ…キリが良いところで一旦仕事を終わらせよう!」 「よし!今日はここで区切りにしよう!」
看護師に限らず、多くの人が「キリが良い」という理由で仕事を終わらせることがありますよね?実は、この「キリが良い」という感覚で区切ることが、仕事の効率やモチベーションの維持に逆効果であることをご存知でしょうか?一見便利そうなこの習慣が、実はあなたの業務を効率的に進めるうえで障害となっている可能性があるのです。
看護師の皆さんは、日々多くのタスクを抱えています。もし、1つのタスクで1分でも短縮できたら、どうなるでしょうか?例えば、1日30件の業務があるとすれば、1分×30件で30分の時間を新たに確保することができます。この30分間で他の仕事を進めることもできますし、早く帰宅してプライベートの時間を楽しむことも可能になります。これこそが「看護師の働き方改革」の第一歩です。
では、どうすれば効率的に動き、残業を減らすことができるのか?本日のコラムでは、以下の3つのポイントに基づいて解説します。
残業を減らすための3つのポイント
- 「キリの良さ」を気にせず、90分ごとに休憩を取る
集中力は90分を超えると低下します。「キリが良い」と感じるタイミングを待たずに、定期的に短い休憩を挟むことでリフレッシュし、その後の業務効率を高めることができます。 - タスクを1つに絞り、1つずつ完了させる
複数の業務を同時進行すると、かえって時間がかかり、ミスのリスクも増加します。1つのタスクに集中して取り組むことで、短時間で質の高い結果を出すことができます。 - 重要度と緊急度を明確にして優先順位をつける
看護師業務では、多くのタスクが同時に発生しますが、すべてを一度にこなすのは不可能です。重要な業務と緊急な業務を区別し、優先順位を明確にすることで、効率的にタスクを進めることができます。
これらのポイントを意識して実践することで、看護師としての仕事がよりスムーズになり、残業時間の削減につながるでしょう。それでは早速、これらの方法を詳しく見ていきましょう。
参考:Productivity and Interruption: The Potential of the Zeigarnik Effect to Address Uncompleted Tasks
1:「キリが良い」を考えず、90分ごとに休憩を取るべき理由
「ウルトラディアンリズム」という言葉をご存知でしょうか?これは「ウルトラソウル♪」のことではなく、集中力に関する科学的なリズムのことです(笑)。イスラエル工科大学の研究によると、人間の集中力は90分単位で変動することがわかっています。この「ウルトラディアンリズム」に従って働くことで、効率的にパフォーマンスを発揮できるのです。
忙しい看護師の皆さんにとって、定期的な休憩を取るのは簡単ではないことも理解していますが、80~100分間の作業後に10分程度の休憩を取ることが、実は非常に効果的です。特に「キリの良いところまでやろう」と思う気持ちは分かりますが、これがかえって効率を下げてしまうことがあるのです。
では、「キリが良い時間」にこだわらず休憩を取る理由とは?
- 90分を超えて仕事を続けると、集中力が低下し効率が悪くなる
たとえ「キリが良い」ように感じても、3時間ノンストップで働くことは効率的ではありません。むしろ、長時間の作業が終わった後に「さっきまで何をしていたっけ?」と忘れてしまうことさえあります。 - 「ツァイガルニク効果」を活用する
人間は、完了していない作業や途中で中断したことを記憶に残しやすいと言われています。つまり、業務を中途半端に切り上げて休憩を取ることで、脳が「まだやるべきことが残っている」と覚えているため、休憩後にスムーズに作業に戻れるのです。
看護師としての経験からもわかる効率の落とし穴
看護師や訪問看護師の皆さんは、こんな経験がありませんか?
- 「キリが良い」と思ってしっかり60分休憩を取ったら、逆にやる気が失われた
- 長い休憩の後、何をしていたか忘れてしまい、次に何をすべきか分からなくなった
このような状況は、まさに「休みすぎて逆に効率が悪くなる」という典型的な例です。そこで提案したいのは、90分ごとに休憩を取ること。業務が中途半端に終わっていても、短い休憩を挟むことで次の作業にすぐ取り掛かれる状態が作れます。
例外:オペ看護中や休憩が取れない時の対策
もちろん、オペ中などで90分ごとの休憩が取れない場合もありますよね。そんな時には、呼吸法を使って体と心をリフレッシュしましょう。過去のコラムでも紹介しましたが、休憩を取れないときは「ゆっくり吸って、ゆっくり吐く」を繰り返すことで、脳に酸素を供給し、疲労を軽減させることができます。
ポイントは、深くゆっくりとした呼吸でリラックスすることです。忙しい中でもこれを実践することで、次の業務により集中して取り組めるようになりますので、ぜひお試しください!
2:やることを1つに絞って集中する重要性
「もう!やることが多すぎて頭がパンクしそう!」ということ、看護師として働いているとよくありますよね。業務が増えると、緊張や焦りからミスをしやすくなることもあります。そんなとき、よく耳にするのが「マルチタスク」と「シングルタスク」という言葉です。
- マルチタスク: 複数のタスクを同時にこなすこと。
- シングルタスク: 1つのタスクに集中して取り組むこと。
経験上、複数のタスクを同時に効率よく進めているように見える人でも、実は一つ一つのタスクに集中していることが多いのです。つまり、シングルタスクを素早く処理する能力が、あたかもマルチタスクに見えるだけなのです。
複数の仕事に手を出すと効率が下がる理由
看護師の業務では、「これもやらなきゃ」「あれも片付けなきゃ」といくつものタスクに同時に手を出しがちです。しかし、これが結果的に時間を浪費する原因になります。どれもこれも少しずつ進めると、結局すべてが中途半端な状態になり、作業効率が大幅に低下します。
では、どうすれば効率的に看護業務を終わらせられるのでしょうか?その鍵は、タスクを1つに絞り、優先順位をつけて進めることにあります。
効率的にタスクを処理するための5つのステップ
- 自分のタスクとその所要時間を把握する
まずは、どの業務にどれくらいの時間がかかるのかをしっかり理解しましょう。何が今すぐに終わらせるべきタスクで、何が後回しにできるかを見極めることが重要です。 - 「マネジメントタイム」を取って、順番を考える
自分のタスクを整理し、どの順番で進めるかを冷静に考えましょう。このステップを飛ばしてしまうと、効率的に動けません。 - 最優先タスクを終わらせるまで集中する
優先度の高いタスクを1つに絞り、それが終わるまで他のことは考えずに集中しましょう。途中で別の仕事に手を出さないことがポイントです。 - 新たなタスクが出てきたら、再度「マネジメントタイム」を設ける
業務中には新しいタスクが発生することもあります。その場合、また優先順位をつけ直してから進めましょう。焦らず冷静に順序を決めることが大切です。 - 再度優先度を確認してから、次のタスクを処理する
常に最優先のタスクを終わらせることを心がけましょう。焦って多くのタスクに手を出すと、結果的に時間がかかってしまいます。
看護師の効率的な働き方のポイント
効率的に働けない看護師の多くは、自分のタスクをきちんと把握していないことが原因です。「やることが多すぎる!」と感じてしまうことも、冷静に振り返ると、目の前にあるのはせいぜい5つほどの業務です。それ以上はほとんどありません。ただし、3つ以上のタスクがあると、焦りやストレスから判断力が鈍ることがあります。
そのため、まずは落ち着いて自分のタスクをリスト化し、優先順位をつけることから始めましょう。このステップだけでも、業務の進め方が格段に改善されるはずです。
次に重要なのは、**「マネジメントタイム」**をしっかり取ることです。タスクの優先順位を決め、順番に進めることで、看護師としての業務を効率よく進めることができます。「どうやって優先順位を決めればいいの?」と思うかもしれませんが、それについては次の章で詳しく説明しますので、ぜひ読み進めてください!
3:「緊急度」と「重要度」から優先順位を決めると効率的に働ける
看護師として忙しい毎日の中、「どれから手をつければいいのか?」と悩むことはありませんか?業務量が増えてくると、どの仕事を優先すべきか迷ってしまい、焦りやストレスを感じることもあるでしょう。そんなとき、タスクの「緊急度」と「重要度」に基づいて優先順位をつけることで、効率的に仕事を進めることができるのです。
業務の優先順位を決めるステップ
- 重要度の評価
まず、このタスクが「どれだけ多くの人に影響を与えるか」「生命に関わるか」といった観点から、タスクの重要度を評価します。おすすめは「高」と「低」の2段階に分けることです。シンプルな分類が意思決定をしやすくします。 - 緊急度の評価
次に、このタスクが「どれだけ急いでやらなければいけないか」を評価します。こちらも「高」と「低」の2段階に分けて、意思決定を簡単にします。
これらの評価をもとに、タスクを4つのパターンに振り分けていきましょう。
タスクを4つのパターンに分類
- 重要度「高」 × 緊急度「高」
このタイプのタスクは最優先です。すぐに対応しなければ、業務全体に大きな影響を与えかねません。たとえば、急変した患者の対応や、すぐに結果が求められる医療判断などが該当します。これを最優先で処理しましょう。 - 重要度「低」 × 緊急度「高」
重要度は低いものの、急いで処理しなければならないタスクもあります。これらは早めに片付けてしまう方が、気持ちも軽くなり、次の業務に集中できます。たとえば、書類の提出期限が迫っているものや、比較的簡単な対応を急ぐ指示がこれに当たります。 - 重要度「高」 × 緊急度「低」
重要ではあるが、急ぐ必要がないタスクは、しっかりと時間をかけて質の高い結果を出すことが求められます。例えば、長期的な患者ケアの計画立案や、報告書の作成などです。このようなタスクは、手早く片付けるのではなく、時間をかけて丁寧に取り組むことで、評価を上げるチャンスとなるでしょう。 - 重要度「低」 × 緊急度「低」
最後に、このタイプのタスクは、処理すべきかどうかを一度確認した方が良い場合があります。重要でも急ぎでもない仕事が意外と多く、そのまま手をつけると無駄な時間を使ってしまいます。上司に「この業務はまだ必要ですか?」と確認してみることで、不要なタスクを省くことができるかもしれません。
具体的な対応方法
では、これらの4つのパターンに基づいて、業務を進めていく方法を見ていきましょう。
- 最優先は「重要度高 × 緊急度高」のタスクから対応
これは当然ながら、最も大事なタスクです。他の業務を後回しにしてでも、まずはこれを終わらせることが重要です。特に、チーム全体や患者に直接影響を与える仕事なので、ここを怠ると自分の評価にも影響が出る可能性があります。 - 次に「重要度低 × 緊急度高」のタスクを片付ける
このタイプの仕事は、さっと終わらせるのがポイントです。急いでいるけれど重要ではない仕事は、早めに終わらせることで、その後のタスクに集中できます。簡単な仕事をスピーディーに片付けることで、仕事ができる印象を与えることもできます。 - 「重要度高 × 緊急度低」のタスクは丁寧に仕上げる
このようなタスクは、急ぐ必要はありませんが、業務の質が問われることが多いです。時間をかけて、しっかりと質の高いアウトプットを出すことが重要です。丁寧に仕上げることで、上司や同僚からの評価が上がることもあるでしょう。 - 「重要度低 × 緊急度低」のタスクは確認を取ってから対応
このタイプのタスクは、必ずしもすぐに対応する必要があるかどうかを確認しましょう。「まだ必要ですか?」と聞いてみると、意外にも「もう大丈夫」と言われることがあるかもしれません。
タスクを増やさないための対策
新たなタスクが発生した場合も、この「重要度」と「緊急度」に基づいて再評価を行い、優先順位をつけ直しましょう。これを繰り返すことで、効率的にタスクを処理し、業務全体の負担を大幅に軽減することができます。看護師の仕事は多忙ですが、適切な優先順位をつけることで、無駄な時間を削減し、より効果的に働けるようになります。
業務が片付かないのは、職場環境の改善が必要なサイン
もし、日々の業務に全力で取り組んでいるのに、それでも仕事が終わらないと感じることが多いなら、それは職場環境自体に課題があるかもしれません。看護師や理学療法士として、いくら努力しても環境が整っていない職場では、長時間労働や慢性的なストレスに悩まされがちです。そんな状況では、モチベーションを保ち続けるのは非常に難しいものです。
そこで、一つの選択肢として転職を考えてみるのも良いかもしれません。
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